親子で使いたい「みまもりメール」
前項で紹介したP-01Hの機能強化において、新たに搭載したのが機能が「みまもりメール」である。
みまもりメールは、フィーチャーフォンユーザーの多くがシニア層であるという現状を鑑みて、離れて暮らす家族などに、携帯電話の利用状況を通じて、生活の様子を知らせることができるサービスだ。
しかも、別途通信料金が必要であるとか、サービスの利用申し込みが必要といった手間がなく、iモードメールを通じて、P-01Hのひとつの機能のとして利用できる点が特徴となっている。費用はパケット通信料のみであり、ファミリー割引契約者であれば、家族内のiモードメールは無料となるため、実質的な費用は不要ともいえる。
みまもりメールを設定すると、登録した相手先に、歩数計のデータや、端末を開閉した回数、または電池残量などの情報を自動的にメールで送信できる。相手先は、最大3件の登録が可能で、1日3回のメール送信が可能。別々の相手先に一日1回ずつメールを送信することも可能だ。
「離れて住んでいる高齢の親が、今日はどれぐらいの歩数を歩いたのか、どれぐらい携帯電話を使ったのか、あるいはいつも通りで充電しているのかといった情報を得ることで、生活に支障が起きていないことを確認できる。いつもより歩いていないということがわかれば、さりげなく電話をして、状況を確認するといった使い方もできる。歩数計の機能を活用した新たなサービスのひとつともいえる」(パナソニックモバイルコミュニケーションズ 技術部電気設計課の萱森学課長)と語る。
実際、高齢者を親に持つ息子世代からはこの機能が好評だという。
「ドコモショップなどに、親子で訪れて、みまもりメール機能の説明を受けて、P-01Hを購入するという例も出ている。その場で設定しておけば、あとは離れて暮らしていても、毎日の状況が確認できるという使い方に関心が集まっている」(パナソニック AVCネットワークス社ITプロダクツ事業部東アジア営業統括部営業企画部マーケティング課主務の峯嶋進氏)という。
この機能は、法人需要でも営業担当者の管理手法のひとつとしても使えそうだ。
こうしたフィーチャーフォンがターゲットとするユーザー層を対象にした機能や使い勝手を追求することで、これからもフィーチャーフォンは進化することになりそうだ。フィーチャーフォンならではの機能と独自の進化が、根強い需要を生んでいるともいえよう。