健康をどうやって維持するか。飲み会が多い日本のビジネスパーソンにとって痛い課題だ。そんな中セレブを中心に栄養価が高いと注目が高まるスーパーフード。アサイーボウルがカフェのメニューとして定番になって久しいが、そのほかのスーパーフードはまだまだ食べ方が定着していない。だがここに来て、外食分野での提供が広がっている。
抹茶がMATCHAに。ニューヨークから日本に再上陸
5月、東京・渋谷区のカフェ「ORGANIC TABLE BY LAPAZ」の前には、平日にも関わらず、多くの人が行列を作っていた。お目当ては、NYで人気の抹茶専門カフェ「MATCHA BAR」で提供されているドリンク。3日間の期間限定で日本に来ていたのだ。
朝食としての利用がスタンダード
抹茶を使ったドリンクといえば、スターバックスが出している抹茶のフラペチーノなどカフェメニューとしておなじみだが、「MAtCHA BAR」のドリンクは砂糖が使用されておらず、朝のブラックコーヒーのような感覚でNYでは習慣的に利用されているという。さらに斬新なフレーバーになっているのが特徴的だ。たとえば、桃やスイカと抹茶を混ぜたものや、ジャスミンティーとの融合もある。店主のグラハム氏によると「朝にふさわしいようにさわやかなテイストを考えた」という。実際に筆者が飲んだ「アイス抹茶チャイラテ」などは、チャイの持つスパイシーさと抹茶の風味が喧嘩せず、かつ渋い後味も残らずさわやかな飲み応えになっていた。
当日出されたMATCHA NENU(手前のドリンク左から)アイス抹茶ラテ、アイス抹茶チャイラテ、桃とクリーム抹茶、アイス抹茶スイカ、アイスジャスミン抹茶。すべて500円(税込)。奥には同店で使用されている抹茶。粉で買うことも可(大)5000円、(小)2500円。愛知県西尾市産 |
この「MATCHA BAR」はおととし、マックスとグラハムの兄弟がNYにオープンさせた店で、昨年には2号店をオープンし、考案した抹茶ドリンクがスーパーなど300店舗で発売されるなど今勢いがある。
兄弟がなぜ抹茶に目をつけたのか。学生時代にコーヒーやエナジードリンクを日常的に利用していたが、抹茶の健康効果が高いことに気づき、「朝のブラックコーヒーに変わるスダンダードになるのではないか」と思い店を始めたという。店では兄弟がインターネットで調べ、いろんな産地の抹茶をテイスティングして選ばれた愛知県西尾市産の抹茶だけが使用されている。「巷で流通しているものとは味が全然違う」とのこだわりだ。
今年中にアメリカの西海岸に進出する計画となっている。今回のイベントでは3日間で2000杯売れたそうだが、当然日本進出も視野にいれており、来年にオープンさせるべく動いているという。