さて、Appleは、次のiOSで、スマートホームのコントロールを行うことができるアプリを、標準アプリとして導入するかもしれない、と言われている。
「Home」は一般名詞ではあるが、アプリ名についての筆者による予測だ。HomeKitというAPIの名前から「Kit」を取る、という単純な話。HealthKitが「Health」になった例に倣っただけである。
2014年に披露されたHomeKitだが、あまり積極的な動きが生まれたとはいえない。現在米国のApple Storeでは、スマートロックシステムや電球などのデバイスに加えて、HomeKitからコントロール可能な電源アダプタなどの品揃えがなされているが、必ずしも話題を作れているわけではない。
まだまだ、埋めなければならないピースがあるからだ。例えば、以下のような情報は、ぜひ扱えるようになるべきだと考えている。Googleの取り組みと比較しながら挙げていく。 * iPhoneを持っている人が家にいるかどうかを検知する仕組み。Googleは前述のWi-Fiルーター「OnHub」によって、その情報を取得可能にしている。
部屋の規定。家にある部屋やエリア、それらのグルーピングを行い、個別に、あるいは統合してコントロール可能にする。 Googleは、Google Homeを一家に1台ではなく、一部屋に1台ずつ置く使い方も想定しているようだ。
行動パターンの学習。その家の人々がどのように生活しているのかをもとにして、機器の自動化を行う。Googleは、傘下のNestのサーモスタットで、空調にこの仕組みを取り入れている。
いずれにおいても、Googleの方が、数歩進んでいる。また、機械学習への取り組みについても、プライバシーを重視するAppleよりも、より速いスピードで最適化が進んで行くのではないか、と考えている。