はじめてのリケーブル - イヤホンのケーブルを換えて音の変化を楽しむ

NOBUNAGA Labs「鬼丸 NLP-ONI」: 税込価格9,480円

再生を開始してものの3秒で「あ、さっきと違う」とわかって驚いた。EHP-R/HH1000Aの繊細なボーカル表現はそのまま。しかし、リズムのアタックや低音のズン、ズンという響きが標準付属ケーブルから格段に増しているのだ。標準付属ケーブルの音と比べたときに、聴いていて体が動きだしそうになるのはこっち。音の輪郭が若干くっきりとわかるようになり、音に若さとポジティブさが出たような気がする。

Labkable 「Labkable Silver Shadow MMCX(8芯)」: 税込価格19,800円

ボーカルが少しマイルドになり、全体的に聴きやすくなるのが印象的。高音が美しく伸び、透明感がある。標準付属ケーブルで聴いたときには声のかすれ具合が痛いほどに表現されていたが、このケーブルではかすれ方にトゲや不安定さがなくなる。安心して聴けるようになるので、まるで音が大人びたようだ。無理やりたとえ話を挟むなら、宇多田ヒカル25歳、という感じ(Automaticをレコーディングしたときの宇多田ヒカルは15歳だったらしい)。

Labkable 「Labkable SILVER GALAXY MKII」: 税込価格31,100円

このケーブル以降、音場がぐっと広くなる。全体的に音のバランスが良くなり、音源の持つ色を抜け目なく表現してくれる。抑揚もかなりわかりやすくなって、特に大サビの盛り上がりはよく表現できるようになる。また、音の輪郭がこれまでよりもくっきりと浮き出てくるので、定位感のようなものが出てくるのがよい。

Labkable 「Labkable SILVER GALAXY MIX MKII」: 税込価格36,280円

全体的にパワーがあり、音源の持つ力がすべて解放されたような感覚を味わえるケーブルだ。EHP-R/HH1000Aならではの繊細さをきちんとアピールしつつも、生命力にあふれたボーカルを耳に届けてくれる。高・中・低すべての音を出し切るので、ボーカルの抑揚は甘くなったように感じるが、音源の持つポテンシャルを存分に引き出す能力には驚かされた。