ベンチャーにとって、起業時の資金は少しでも余裕を持ちたいもの。だが、事務所や店舗をオープンさせるのに、保証金という負担が重くのしかかる。個人の家賃の場合、新たに賃貸契約を結ぶ際の敷金の相場は1~2カ月。“敷金・礼金ゼロ”をうたった賃貸サービスも珍しくない。だが、企業が事務所などを借りる際は10~20カ月分の保証金が必要となる。仮に保証金が12カ月分だった場合、月100万円のオフィスを借りる際に発生する保証金は1,200万円にもなる。少しでも運転資金が必要となる起業初期のベンチャーにとって、この保証金の存在は“足かせ”でしかない。

日本商業不動産保証 代表取締役 豊岡順也氏

そんなベンチャーの負担を軽減する取り組みが「次世代型出世ビル」プロジェクトだ。これは、日本商業不動産保証が運営する「保証金半額くん」というサービスを核に、ベンチャーがオフィスを開設する際に必要となるサービスをトータルで受けられるのが特徴となっている。

まず、日本商業不動産保証の保証金半額くんについてだが、これは文字どおり、新たに入居する企業の保証金の半額を同社が負担するというもの。同社による財務審査が必要となるが、とおれば保証金の半額を同社が負担する。仮に1,200万円の保証金が必要だった場合、600万円に減額され、その分を本業に資金が回せ、起業直後の運転をより確固たるものにできるというワケだ。

日本商業不動産保証の代表取締役 豊岡順也氏は、「保証金に回す資金を本業に使っていただき、より確実にベンチャーの成長に生かしていただきたい」と話す。そもそも同社そのものがベンチャー。起業時の苦労を理解しているからこそのシステムだといえる。