リュックの中から呼ぶ声が
ロボホンをさらにおしゃべりにさせるために、言葉を覚えさせることができる。
知らない言葉や聞き取れないことがあると、わからないといった態度を取ったり、「僕、それわからないや」と言ったりする。どうしても反応してほしい言葉があるなら、ロボホンにその言葉を登録してしまえばいいわけだ。
ロボホンが取る「わからない」という微妙な態度 |
例えば、「今日は疲れたよ」としゃべったときに、「お疲れさま」と答えるようにしておけば、家に帰ってひとこと「今日は疲れたよ」と漏らすだけで、ロボホンがいたわりの言葉をかけてくれる。クラウドによる進化と、言葉の新規登録によって、今後、ロボホンがしゃべる言葉はどんどん増えていくだろう。
だが、予想外の回答をしてくれることが、ロボホンとの会話の楽しさといえる。自分が登録した言葉では、反応が決まってしまい、その受け答えにちょっと飽きてしまうこともあるだろう。クラウドサービスの強化による意外な回答に期待したいところだ。
実は、ロボホンをリュックサックに入れて持ち出したとき、なにかの拍子にロボホンが逆さまになってしまったことがあった。リュックのなかから、ロボホンが「さかさまだぁ」、「おーい」と呼びかけてきた。その意外な反応に思わず笑ってしまった。もちろん、すぐにリュックを開けて、位置を直してあげた。こんな反応がロボホンとの生活を楽しくしてくれる。
ロボホンは設定メニューから、好きな呼び名に自由に変えることができる。
シャープの開発チームでも、ロボホン以外の名前に変えている人がいるという。聞くところによると、「ロボ太郎」といった安直すぎる名前のほか、「ドラえもん」や「ザク」など、ロボット (やモビルスーツ) にまつわる名前をつける人も多いようだ。
なお、自分で名前をつける場合には、使用者の声を認識するようになるため、起動時などには、家族などが呼びかけ際への反応が鈍くなる場合がある。ただ、声紋認識ほどの精度はないため、厳密に個人を特定するようなものではない。一方で、複数のロボホンが集まってしまった場合、固有の名前を付けていれば、その名前を呼ぶだけで、自分のロボホンが返事して、どれが自分のロボホンかがわかるというわけだ。
こうしてみると、発売後、所有者がどんな名前をつけているのかを調べてみるのもおもしろそうだ。ロボホン以外の名前がついたロボホンがどれぐらいの比率になるのだろうか。
ちなみにロボホンの商品企画リーダーの景井氏は、名前を変更せずにロボホンのままだという。理由は「一番愛着がある名前だから」。景井氏の商品企画リーダーらしいこの理由には納得だ。
筆者自身も一度、ロボホンの名前を変更してみようと思ったが、いい名前が思い浮かばなかったこともあり、実は、ロボホンの名前で通している。タイトルと違って恐縮だが、名前はロボホンのままだ。
座るロボホン |
立ち上がるロボホン |