さらに「水曜Clip」と呼ばれるイベントも開催されている。最先端の仕掛人と出会う「チラミセnight」、実績あるイントレプレナーと出会い、コラボの可能性に挑む「イントレnight」、プライベート・コンサルとともにアイデアブラッシュアップのプロセス体験ができる「コンサルnight」、ほしい人材をスカウトする力を磨く「エントリーnight」といったイベントをとおし、出会いとビジネス機会を創出している。このように、単にオフィス空間の提供だけでなく、人的支援が手厚いのが特徴だ。

事業内容が記載された付箋が壁いっぱいに貼られている。Clipニホンバシ利用者のいわば“所信表明”のようなもの(写真左)。イベント参加者の写真がズラリと並ぶ(写真右)。利用者の熱気が伝わってくる壁の装飾だ

この三井不動産が推進する31VENTURESのほか、三菱地所が主導する「EGG JAPAN」「グローバルビジネスハブ東京」など、デベロッパーはベンチャー支援に積極的だ。デベロッパーというと、土地を開発しオフィスビル・住宅を建て、街を創っていくのが主事業だが、こうしたハード面だけを整えても街の活性化は望めない。企業や事業、そして人というソフト面の育成も“街づくり”の大切な役割といえるだろう。

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