口座使い分けのオススメは?

先に述べた通り、銀行口座を1つにせず、複数持つことはリスク分散になると言えます。それに加え、自分のライフプランに合わせて必要な数の口座を持つことは、資産管理や運用をスムーズに行うためには必須と言えるでしょう。自分のライフプランがまだわからない…などの場合、まずは口座を2つに分けてみることがオススメです。

メインバンクは"入出金用"

2つの口座は、メインバンクとサブバンクに分けます。メインバンクは、給料の振込や光熱費、クレジットカードの引落しなど、主な入出金を担う口座として使用します。最近では、経費や労力削減のために勤務先の企業が給与支払い口座を指定するケースも増えてきているようですが、自分で選択できる場合は、自宅や勤務先の近くなど、行きやすい場所に支店がある銀行を選ぶとよいでしょう。また、余計な出費を抑えるために、各金融機関で行っている時間外手数料無料や振込手数料無料などのサービスも要チェックです。

サブバンクは"貯蓄用"

サブバンクは、第2の預け先としてはもちろんですが、主に「貯蓄用口座」と考えます。旅費、学費、老後資金など貯蓄の目的は様々ですが、しばらくは手をつけないのが基本です。銀行の規模や利便性よりも、貯めることを主眼において選ぶとよいでしょう。一般的には、店舗を構えている銀行よりも、ネットバンクの方が高金利の傾向があります。現在はマイナス金利が施行中なので、どの金融機関もかなり低金利になっていますが、今後の経済状況によっては回復もあり得るでしょう。

貯蓄や投資など、目的別に口座を増やすのもいいですが、管理できる数には限界があります。口座を持ちすぎて、持っている口座自体を忘れてしまっては本末転倒です。自分の管理できる範囲で銀行口座をうまく使いこなして、家計管理や資産形成に役立てていきたいですね。

筆者プロフィール:武田明日香(たけだ あすか)
エフピーウーマン所属、ファイナンシャルプランナー。日本テレビ「ZIP!」やTBSテレビ「あなたの損を取り戻せ 差がつく! トラベル!」「Saita」「andGIRL」等の雑誌、「webR25」「わたしのマネー術」等のウェブサイトなど幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人を送るための知識を伝えている。人生の"やりたい"が"できる"に変わるお金の教養スクール開講中!