2016年4月12日(現地時間)、Mozillaは、Thunderbirdのメジャーバージョンアップとなるバージョン45をリリースした。2016年3月8日にFirefox 45がリリースされているが、その数日後にマイナーバージョンアップ(38.7.0)が行われていた。1か月遅れになるが、ようやくFirefoxに追い付いたことになる。
旧バージョンからの自動アップデートは、本稿執筆時点では行われていないようである。近日のうちに開始されるであろう。手動でのアップデートは、いつも通り[ヘルプ]→[Thunderbirdについて]から行う(こちらも、現在、行うことができない)。今回は、Thunderbirdのダウンロードページからダウンロードし、上書きインストールする。
インストールは、画面の指示通りに進む。
図3は、Thunderbird 45を起動しところである。インターフェイスの大きな変更はない。
以下では、バージョン45の新機能を紹介する。
Thunderbird 45の新機能
Thunderbird 45の新機能は、以下の通りである。
- 送信者と受信者を組み合わせた「通信相手」列を追加
- XMPPのチャットルームとコマンド対応を大幅に改善
- リモートコンテンツに例外を追加するオプションを改善
- メッセージがプレーンテキストに変換されて予期せず書式が失われるのを防ぐため、つねにHTML形式を使用するオプションを用意
- 地図にOpenStreetMapを採用(好きな地図サービスを選択することも可能)
- 件名入力欄でスペルチェックと辞書の選択を可能に
- メッセージ編集画面に特定のフォントサイズ設定を可能にするドロップダウンリストを追加
- メッセージ編集画面でReturn/Enterキーを押すことで、初期設定で新段落を挿入(改行はShift+Enterで挿入)
- Mail.ruがOAuth 認証に対応
- メッセージのヘッダから名前とメールアドレスをコピー可能に
- メッセージ編集時に送信者を編集可能に
いくつかの新機能を詳しく見ていこう。まず、「通信相手」列であるが、受信したメールの場合は送信者が表示される。
送信したメールの場合は受信者が表示される。
矢印が付加されることで、受信か送信かの判断がつきやすい。リモートコンテンツが含まれる場合、ブロックされることがある。この動作の変更を[オプション]から行う。このメニューが改善された。
サイトや差出人で、ブロック解除など細かな設定が可能になった。送信テキスト形式では、プレーンテキストに変換されて予期せず書式が失われるのを防ぐため[受信者によらずHTMLのまま送信]が追加された。
アドレス帳の住所などで使う地図にOpenStreetMapが加わった。
リリースノートによれば、好みの地図サービスに変更可能とある。しかし、その方法がわからなかった。設定エディタ(about:config)には、それらしいエントリが存在する。変更を行うアドオンなどに期待したいところだ。
件名で入力中でもスペルチェック機能を変更可能になり、フォントサイズを変更するプルダウンメニューも追加された。
ヘッダ部分からは、メールアドレスだけでなく、名前もコピーできるようになった。