芸人の仕事がなくなっちゃうんじゃないか

――草間リチャード敬太さんもインパクトがありました。

リチャードくんは飛び道具的な部分がありますね。1作目のときも役はないけど、エンディングの歌だけ出ていたんです。彼が来ているのはすごく覚えていて、ヅラをつけて十手持ちをやってもらいました(笑)。今回も、監督がぜひやりたいと言っていた渾身のシーンで出てもらいました。セリフはあまりないんですけど、存在感を出してもらいました。

――谷澤富雄役の藤原丈一郎さん、渡辺俊役の大橋和也さんは。

藤原くんと大橋くんというのは、中山優馬くんのバックで踊っていた、ダンスのうまい子たちです。大橋くんはいい感じに明るくパッと出てくれたんですが、藤原くんは吐くんじゃないかなというくらい緊張していて、顔も真っ青。役名の「谷澤富雄」を1回「とみざわとみお」と間違えたら、ずっとそうなっちゃったらしくて(笑)。

でも藤原くんはお笑い方面ですごくて、室くんとリチャードくんと漫才をしているんですよね。角座に見に行きましたが「こんなこともできるんだ」と驚きましたし、芸人さんが食べられなくなっちゃうんじゃないかと、心配になりました(笑)。ジャニーズWESTも舞台でコントをたくさんやっていましたから、脈々と受け継がれていますね。

お客さん目線を大切に

――EDもとても豪華で印象的でした。

これはお客様に楽しみにしていただいている部分なので、予告や宣伝にも一切映像を出していません。大阪松竹座でも振りつけているチームの方にお願いしているので、ぜひ楽しみにしてほしいです。台本はその前で終わっているので、彼らの未来が見えるようなEDになっています。

――ちょっとインド映画みたいな印象もあり、気持ちがあがりました。

1作目のときもまさに、本木監督が「インド映画風にやりたい」と言って方向性が固まったんです(笑)。2作目はジャニーズWESTのデビューシングルのカップリング「バンザイ夢マンサイ!」でしたが、こちらの映像も本編からブリッジしてつくってもらいました。うちが撮ったのは忍者たちが見世物小屋の舞台から飛び出していくところまでですが、レコード会社の音楽チームが流れを尊重してつくってくださったんです。すごくご協力いただきましたね。

――齋藤さん、ご自身がプロデューサーとして大事にしていることは。

やっぱり、お客さん目線です。最初に見る方に楽しんでもらいたいと思っています。関西ジャニーズJr.のシリーズで言えば、2作目のときはアクションをやってみて、こちらがやりたいことに寄ってしまったかなという反省もありました。

――リアクションは確認されることもあるのでしょうか。

舞台挨拶の内容とか、Twitterでものすごく拡散されますよね(笑)。それを見て、違うことをした方が楽しめるんじゃないかな、とMC担当を毎回変えたこともありました。出ている彼らは大変だとは思うんですけど、絶対いいことですし、今回も考えていますので、ふだんと違う臨場感も楽しんでもらえたらと思います。

『関西ジャニーズJr.の目指せ♪ドリームステージ!』
高校を卒業してから夢もなくバイト生活をしている水上風太(西畑大吾)は、地域活性化の名目で集められた地元アイドルグループ「小姓ズ」(向井康二、大西流星、浜中文一、赤名竜乃介)の新メンバーとなる。しかし人気もやる気もなく、広報課から「1カ月後のライブを満員に出来なければ解散」と告げられてしまう。マネージャー・橋口(室龍太)も見守る中、流行に乗ってミュージカル風のパフォーマンスを始めたが……。