メインモニターの情報は?
東証Arrowsには、2つの大きなモニターが設置されている。ここではモニターにはどのような情報が記載されているのかを紹介していく。
■日経平均株価
「日経平均株価」とは、日本経済新聞社が東証一部上場225銘柄をピックアップして算出する平均株価指数。ピックアップする銘柄は年に1回見直しが行われている。バブル期はおよそ3万8,000円。現在は、バブル期のおよそ半分となっている。とはいえ、2011年の株価はおよそ6,000円~8,000円だったため、その頃よりは持ち直している傾向にあるそうだ。
■TOPIX(東証株価指数)
「TOPIX(東証株価指数)」は、東証一部上場企業すべての銘柄を対象とした株価指数。昭和43年1月4日の時価総額を100として、その後の時価総額を指数化したもの。
■JPX日経インデックス400
「JPX日経インデックス400」は、資本の効率的活用や投資者を意識した経営観点など、グローバルな投資基準に求められる諸条件を満たした、「投資者にとって投資魅力の高い会社」で構成される株価指数。海外投資家たちがベンチマークとして注目する傾向にあるそうだ。日本取引所グループおよび東京証券取引所と日本経済新聞社が共同で開発した。
■売買高、売買代金、時価総額・上場銘柄数
「売買高」は株券等が売買された数量。「売買代金」は売買取引ごとの約定値段に成立数量(株数等)を乗じ、取引量を金額で表したもの。「時価総額」は上場株式をある時点の株価で評価した場合、どのくらいの金額になっているかを表している。「上場銘柄数」は取引が行われた上場株式の銘柄数。これらは、東京証券取引所の東証Arrowsで取引された前場(午前)、後場(午後)のスコアを表示している。2015年の平均は前場で1兆円、後場で1兆5,000億円もの取引が行われた。
その他にあるものは?
マーケットセンターに隣接する「メディアセンター」では、NHK、日本テレビ、TBS、フジテレビ、新華社(中国の通信社)などのテレビ局の放送ブースとなっている。株式市場の市況を報道するため、報道番組の中継や録画が行われている。
さらに、東証Arrows内のVIPテラスにあるのが「上場の鐘」。昭和3年~10年まで株取引の開始と終了を合図していたという。現在では、新規上場のセレモニーで企業の役員が来場し、上場の鐘をつくセレモニーが行われている。
鐘をつく回数は5回というしきたりがある。この5回は「五穀豊穣」からきており、国や会社の繁栄を祈っているのだそう。毎年年末には日本の国内外で活躍した人が鐘をつく「大納会」が行われる。2015年は指揮者の佐渡裕さんが行ったそうだ。このほか、過去に上場の鐘をついた人には、現役の内閣総理大臣では初めて安倍晋三内閣総理大臣や、プロゴルファーの石川遼選手、オリンピックやパラリンピックのメダリストなどがいる。
今回紹介してきた東証Arrowsは、一般の人でも無料で自由見学ができる(※10名以上の場合は電話予約が必要となる)。見学時間は9時~16時30分(土・日・祝祭日・年末年始を除く)。最終入館時間は16時(都合により最終入館時間を早める場合や入場制限を行う場合がある)。さらに、売買立会時間は、9時~11時30分、12時30分~15時となっている。
なお「案内付き見学ツアー」の利用は、6カ月前の同日から2週間前まで、先着順で電話予約を受け付けている(詳細は日本取引所グループのホームページから)。実際に株を取引する場を見て、投資の世界を体感してみよう。