言葉が通じない外国人に、撮ったその場で写真を渡そう!!
ばか言っちゃいけないよ、与太郎。SNSアカウントもメールアドレスも知らない相手に、どうやって写真を送るんだい。まさか、プリントしてはい、なんて手渡しするっていうんじゃないだろうね。
などと、ご隠居に諭されそうな話だが、これがちっとも与太話なんかじゃないのだ。そこで今回は、海外で取材中に知り合ったドイツ人のRalph(ラルフ)氏に協力いただき、ZR1700で一緒に撮った写真をその場で渡すという実験を行った。ちなみに、ラルフ氏が話せる日本語は「コンニチワ」と「ワタシハラルフデス」のみ。
一方、筆者が知るドイツ語は「Guten Morgen(グーテン モルゲン)」と「Danke schon(ダンケシェーン)」程度という、絶望的なコミュニケーション環境だ。さぁ、SNSアカウントやメールアドレスどころか、言葉も満足に伝わらない外国人に写真が渡せるのか!?
下準備として、この機能を利用するために必要となる無料のアルバムアプリ「Scene」をあらかじめダウンロード、インストールしておいた。
まずは一緒に写真を撮る。カメラのWi-Fiボタンを押して「スマホに送る」→「ワンタイムシェア」と選び、送りたい写真にチェックを入れる。
選び終わったら、MENUボタンを押す。すると、カメラの画面にQRコードが表示される。少々待つと、指定した写真をコピー開始。状況にもよるが、筆者の場合はコピーが始まるまで30秒ほど待った。コピーが終わったら、送り手(筆者)側の準備は完了だ。
そしてラルフ氏には、スマホのQRコードスキャナアプリ(別途用意が必要)を使って、ZR1700の画面に表示されているQRコードをスキャンしてもらえばOK。URLが表示され、Webブラウザでアクセスすれば、送った写真がスマホに表示されるのだ。ここで嬉しいのは、面倒なログインなどが不要なうえ、Webブラウザでアクセスするため、AndroidでもiPhoneでも、Windowsパソコンでも、Windows 10 Mobileスマホでもアクセスできることだ。
ここで意外な事実が判明。「Please scan this QR code.」と言っても、ラルフ氏はあまりピンと来ない顔をしているのだ。発音が悪いのかと、何度か「キュー・アーォ・コォー」などと言い直してみるが、反応は同じ。あとで知ったことだが、どうやらヨーロッパでは、日本国内ほどQRコードがメジャーではないらしい。とはいえ、海外製のQRコードスキャナアプリは存在するし、実際にラルフ氏のスマホにもインストールされていた。
ともあれ、ワンタイムシェアのおかげで私はラルフ氏に無事、写真を渡すことができたのだった。これって、結構すごいことだと思いません? 今回のようなケースは珍しいとしても、一緒に写真は撮ったものの、知り合ったばかりで個人情報まではちょっと聞きにくい、あるいは相手が教えたくなさそう、といったケースは日常でも十分あり得そうだ。それに、写っている人数が多い場合、全員のメールアドレスを聞くのも、メモするのも面倒だろう。
ところが、ZR1700のワンタイムシェアを使えば、画面のQRコードを見せるだけ。あとは各自アクセスして、見るなりダウンロードするなりしてくれればいい。なんと便利でお手軽なんだ! 今後は当たり前のように「ワンタイムシェアでお願いします」という、写真をやりとりするコミュニケーションが広まっていくかもしれない。