身体に優しく、鎌倉らしいお土産を
高徳院を出たら、長谷駅に向かって戻るように少し歩いて行こう。100mほど先の左手にオリジナルの「あぶらとり紙」などを販売する「鎌倉四葩(よひら)」がある。鎌倉を代表する花といえば初夏に咲くアジサイだが、「四葩」はアジサイの別名。店名には鎌倉に根付いたブランドでありたいという願いが込められているという。
同店は「あぶらとり紙」の専門店としてスタートしたが、現在はコスメ製品のラインナップも充実しているほか、隣の店舗で展開しているテイクアウトスタイルの和風カフェ「カフェ四葩」の"甘酒"や"モッフル"が人気だ。
「四葩」の商品に共通するのは、身体に優しい自然の原料・素材にこだわること。まずは、「あぶらとり紙」から見てみよう。販売されている「あぶらとり紙」に触れてみると、とてもなめらかで、しっとりとした肌触りだが、これは絹の繊維を大量に何割も漉(す)き込んだ、独自の紙を使うことで実現しているのだという。実は、社長の三木慎也さんの実家が四国で製紙会社を営んでおり、紙を漉くところから一貫して自ブランドで行っているからこそできることなのだ。
「あぶらとり紙」は、定番商品の鎌倉の名所・名物がデザインされた「鎌倉パッケージ(鎌倉散策シリーズ)」(400円)のほか、季節の絵柄がデザインされたもの、香り付きのものなど様々なラインナップがある。
次は、コスメ製品を見てみよう。特製美容液と浸透シートのセットや、食用と同じ素材にこだわっているので食べることも可能という「洗顔こんにゃくスポンジ」など様々な商品が並ぶ。その中で三木さんは、「とうふ石けん」(1,200円)がイチオシという。
「とうふ石けん」は、コラーゲン、豆乳、ハチミツ、オリーブ油、ヒアルロン酸、ローヤルゼリーなど天然素材の保湿成分がぜいたくに配合された石けん。敏感肌の人などから、ボディー用の高級石けんがほしいという声が寄せられて開発した商品で、自分用のお土産として買って帰る人や、外国人観光客の需要も増えているそうだ。
鎌倉名物「しらす」の新食感
さて、お土産を手に入れたら、「カフェ四葩」に移動しよう。こちらの人気商品は、「しらすモッフル」(400円)だ。モッフルとは、表面がワッフルのような形をした餅(モチ)を焼いたもので、表面はサクサクしているのに中はやわらかいおモチという独特の食感が楽しめる。また、お米が原料なので身体にもやさしいオヤツとして密かなブームになっている。鎌倉といえば"しらす"が人気だが、最近はあまりにも"しらす丼"を出す店が増えてしまったので、ちょっと変わった"しらす"の楽しみ方ができることも人気の秘密かもしれない。
お土産を選んだりカフェで休んだりしたら、そろそろおなかもすいてくる頃だろう。続いて紹介するレストランは、食材はもちろん、お店のコンセプトそのものも味わい深さが詰まっている。ゆったりとした時間にぴったりなひとときをここで過ごしてみてはいかがだろうか。
●information
鎌倉四葩/カフェ四葩
住所: 神奈川県鎌倉市長谷1-15-16
アクセス: 江ノ島電鉄「長谷駅」徒歩6分