AIP 4の便利な機能

新機能でも紹介したが、AIP 4には、非常に便利な機能がある。その一部を紹介しよう。まずは、オフサイトレプリケーションである。これは、バックアップファイルの複製を遠隔地に作成する。

図27 オフサイトレプリケーション

共有フォルダやWebDAVが利用可能である。大きな天災などでは、バックアップファイルごと消失という危険性もある。バックアップファイルは、別の場所にも保存しておくことで、より確実なバックアップ体制を構築できる。

次は、ImageBootである。ImageBootは、イメージファイルから復元なしで仮想マシンとしてそのまま起動する。バックアップが正しく復元可能で、きちんとブートするかの確認には実際に復元してみるしかなかった。また、仮想マシンとして起動させることで、ファイルやフォルダ単位でも、復元が可能になる。ImageBootを使うには、同梱されているインストーラを使い、インストールを行う(特に難しいことはない)。ImageBootを起動すると、図28となる。

図28 ImageBootの起動画面

ここで、バックアップファイルを選択する。その後、ハイパーバイザー(仮想ソフト)の選択を行い、仮想マシンとして起動する。

図29 ハイパーバイザーの選択

以上で、仮想マシンとして起動する。初回の起動では、デバイスなどが再構築されるのでやや時間がかかるが、2回目以降は高速に起動する。バックアップの確認以外にも、障害時の暫定マシンといった利用もできる。

さて、AIP 4の基本機能や新機能を紹介してきた。3.xバージョンと比較すると、GUIはより使いやすくなった印象がある。価格の割には、機能も多い。現状のバックアップ環境に不満があるならば、検討してもよいだろう。