4つのお風呂は昼と夜で2度楽しむ

到着後、まずは湯めぐりを楽しんで! お風呂は全部で4カ所ある。湯船がひとつしかない混浴露天を除き、ほかは男女別になっている。泉質は単純泉で、疲労回復、神経痛や五十肩などへの効能があり、全て源泉かけ流しだ。

混浴露天風呂には樽風呂も。11~12時、17~18時は女性だけが使えるレディースタイムになっているので、混浴に抵抗がある女性はこの時間に楽しもう

飽きることなく湯めぐりが楽しめるのでぜひいろいろまわってほしいが、部屋と同じくここもランプの照明しかない。夜になると、岩風呂などはごつごつした岩肌が全く見えず、思わぬけがをしてしまいかねない。明るい時間に一度確認しておくことを強くオススメしたい。見渡す限りの銀世界で楽しむ湯は、昼には昼の、夜には夜の味わいがある。

健六の湯。写真の女湯には露天風呂(かま風呂)も設けられている

本館にある内湯。地元・青森県産のヒバが用いられており、2014年9月に改装された

滝見の湯には男女それぞれ露天風呂が設置されているが、冬期はぬるいので注意

なお、アメニティーとして露天風呂を除く3つのお風呂にはボディーソープが置いてあるが、できれば持参していく方が賢明だろう。また、客室に戻るにはマイナスに達する極寒の屋外を通らないといけないお風呂もある。冬場の入浴はゆったりつかって芯から温まるようにしたい。

湯船を出るとたちまちこの寒さだ。湯冷めに気をつけたい

地のものは地酒とともに

お待ちかねの夕食は、18時から大広間または囲炉裏(いろり)の間でとなる。こちらもランプのみの光源なので、実は料理がよく見えない。しかし、料理人がていねいに食事の説明をしてくれるので、しっかり聞いておきたいところ。川魚や地のものを生かした一品一品は素朴な味わいで、これがまた地酒と合う。

夜には囲炉裏で岩魚がいい頃合いに。鴨鍋で身体を温め、地のものを味わい尽くす

見知らぬ旅人同士が囲炉裏を囲んで身の上話を楽しむ夜は楽しい。電波の届かない山の中で都会の喧騒を忘れ、ランプの灯りのもと、ゆったりとした時を過ごす。雪と静けさに包まれたひとときは、きっと感慨深い旅になることだろう。

朝食もしっかりと

※記事中の情報は2016年2月取材時のもの