NTTドコモは2日、都内でネットワーク戦略に関する記者説明会を開催し、LTE Advancerdサービス「Premium 4G」を現在の最高300Mbpsから375Mbpsに増速させることを明らかにした。また、新たに3.5GHz帯を利用するTDD-LTEサービスを展開し、こちらでも370Mbpsのサービスを提供する。

ドコモは2日、都内でネットワークサービスに関する発表会を行った

ネットワーク強化の説明をするドコモの取締役常務執行役員である大松澤清博氏

国内最速サービスをさらに強化、新方式も登場

現在、NTTドコモは国内向けのLTEサービスで最速となる、受信時300Mbpsを実現している。これは同社がLTEに利用している周波数帯を3つ束ねてキャリアアグリゲーションする「3CC-CA」により実現しているが、今回の発表では、2GHz帯と1.7GHz帯は従来通りながら、800MHz帯を20MHz全域でLTEに回す「フルLTE」化することで、受信時に最大375Mbpsを実現する。

800MHz帯がフルLTEでない場所では5GHzぶんが通信用に残される模様

なお、800MHz帯をフルLTE化するのは基地局にして50局程度となり、都市部でも特にトラフィックが集中するエリアに重点展開される。800MHzがフルLTE化されない地域は最大337.5Mbpsとなるが、こちらも従来よりは高速化することになる。発表会の資料から、東京都では山手線圏内はほぼすべて337.5Mbpsエリアになるようだ。

黄色が337.5Mbps、赤い点が375Mbpsに到達する部分。青いのは後述するTDD-LTEによる370Mbps対応エリア