ヒアルロン酸注入の意外なリスク
最近流行(はや)りの"プチ整形"では、鼻の場合、ヒアルロン酸や、人工骨であるハイドロキシアパタイトなどの注入(注射)で鼻を手軽に高くできます。ただ、長く繰り返していると皮膚が伸びたり、注入剤が高さではなく横に広がって鼻筋が太くなったりすることがあります(まるで映画『アバター』に出てくるキャラクターのように……! )。その変化は加齢による影響ではないので、若い人でも数年のスパンで表れます。思ったような効果が得られなくなったときは、持続性が高いプロテーゼにかえることをお勧めします。
最後に、これは美容施術全般に言えることですが、皮膚の厚さや組織は人それぞれです。鼻整形の場合も、1回の施術で美しい状態を一生キープできる人もいれば、加齢とともに違和感が出てくる人もいます。仕上がりに満足したとしても、施術をして終わりと思わず、少しでも異変を感じたら、すぐに医師に相談するようにしましょう。
美容整形によってキレイな鼻筋が手に入ったとしたら、メイクもおしゃれも一段と楽しくなるはずだ。ただし美しさをキープするためには、長期的にどのような変化が起こりうるかというリスクを知っておくことも必要。もし異変が起きた場合も、わずかな兆候を見逃さずに医師に相談するように肝に銘じておこう。
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記事監修: 福澤見菜子(ふくざわ・みなこ)
2003年度ミス慶應グランプリで、歴代のミスの中でも唯一「専門医」の資格を持つ医師。
2006年に慶應義塾大学医学部を卒業後、同大学病院、東京大学医学部附属病院 形成外科・美容外科、大塚美容形成外科 千葉院院長などを経て、2013年より湘南美容外科クリニックに勤務。そのほか、日本形成外科学会 専門医、日本美容外科学会(JSAPS) 正会員、日本抗加齢医学会 正会員、埼玉医科大学総合医療センター 形成外科・美容外科 非常勤助教など。
医師として、正しい美容医療の普及と実現に貢献することをライフワークとし、オフィシャルサイトでも情報を発信している。