「食費」「雑費」の管理は「透明な袋」で
固定費の次は、食費や雑費を見なおそう。予算を守れない人にありがちなのは、「使途不明金」が非常に多いということ。使途不明金があると、毎日のやりくり費があやふやになってしまい、家計簿をつけていても記録するのが嫌になってしまうのだそう。
そのような人に向け、安田さんが提唱しているのは「食費」「雑費」をいちいち分けないという方法だ。
安田さん「スーパーでは、お肉も買えばトイレットペーパーも買いますし、シャンプーを買ったりもします。それをいちいち家計簿に『食費は●●円』『雑費は●●円』と分けて記録していては2度手間ですし、嫌になってやらなくなってしまうもの。そういうものが『使途不明金』になってしまうのです。それよりは、食費と生活費を合算したものを予算に設定し、記録もまとめてする方が良いでしょう」
また、予算を「月」で考えるのではなく、「週単位」で考える方法も、家計管理を簡単にするコツ。1週間分の予算はおろして袋に入れておくと良いそう。
安田さん「『袋分け』は予算を見える化する行為です。私は1週間の食費と雑費を透明な袋に入れて、財布は持たずスーパーに行きます。袋にお金が入っていないと買い物はできません」
ポイントは「丈夫で透明な袋」を選ぶこと。封筒に入れて袋分けすると、中身が見えないため管理がしづらくなる。前借りしてしまい、必要なときに開けたらお金が入っていないという事態になってしまう。また、あらかじめ決まっている出費がある場合は、透明な袋に分けた上で付せんを貼っておき、何のためのお金かを明確にしておくと良いそうだ。ぱっと見てどれくらいのお金が入っているかが一瞬で把握できるので、お金を使いすぎてしまう心配も減ることだろう。
終わりに
生きる上でお金が必要だということは誰もがわかっているが、目的のない貯金はなかなか続かないもの。目標を定めてお金を貯めるには、まずライフプランを立てて、将来どこにどれくらいのお金がかかるかを把握しておくことが重要だ。長期的な視野を持つことで、目の前の家計の見直しもぐっとやりやすくなることだろう。