●「好きなテレビ番組は何ですか?」アンケート結果
1位『アメトーーク!』(テレビ朝日)…322人
2位『月曜から夜ふかし』(日本テレビ)…237人
3位『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)…184人
4位『5→9~私に恋したお坊さん~』(フジテレビ)…136人
5位『しゃべくり007』(日本テレビ)、『めざましテレビ』(フジテレビ)…127人
7位『徳井と後藤と麗しのSHELLYが今夜くらべてみました』(日本テレビ)…102人
8位『ZIP!』(日本テレビ)…91人
9位『モニタリング』(TBS)…86人
10位『モヤモヤさまぁ~ず2』(テレビ東京)…78人
※さまぁ~ずの番組は44位『さまぁ~ず×さまぁ~ず』(テレビ朝日/17人)、48位『7つの海を楽しもう! 世界さまぁ~リゾート』(TBS/12人)。『さまぁ~ずの神ギ問』は、NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』『ドキュメント72時間』、日テレ『名探偵コナン』『マツコ会議』『なら婚』(『コナン』は読売テレビ制作)、TBS『リンカーン』、テレ朝『やべっちFC』、テレ東『孤独のグルメ』と並ぶ6人で、60位。
―― 一方、「好きなテレビ番組は何ですか?」の結果を見ると、やはり高視聴率の人気番組が多く入っています。その中で、上位にフジテレビさんの番組が少ないのは、寂しいです。
やはり努力不足だと思います。ランキングを見ていると、長くきちんと続いている番組が多いですよね。腰を据えてちゃんと長く続けさせて、作る方もどんどん品種改良している印象があります。やはり面白い番組は、みんな見られる理由がありますよね。
――そんな中で、『さまぁ~ずの神ギ問』は、調査当時が番組開始1カ月程度にもかかわらず、6票入っています。
番組名を名乗って調査しているので、僕らとしては、気を使われて6票ということは、相当見られていないと捉えています。この数字は上げていかなきゃダメですね。ただ、僕のポリシーでは、番組を作る時に、どのターゲットに向けて作ろうとか、こうすれば視聴率が上がるんじゃないかということは一切考えないようにしています。ただただ面白いものを作って、それをみんなに認知してもらうことが大事だと考えているんです。
――今クールのドラマ『お義父さんと呼ばせて』の関西テレビの安藤和久プロデューサーも「世の中の流行りを追っかけたり、事前のマーケティングも、一切やめました」と言っていました。自分の面白いと思う作品を作って、そこに俳優さんも賛同して参加されて、結果として面白いと評判です。
先日、日本テレビの『行列のできる法律相談所』に、かつて同じ日曜21時に放送されていた『あぶない刑事』の舘ひろしさん、柴田恭兵さん、浅野温子さん、仲村トオルさんが出ていたんですよ。それを見て、あのドラマが始まった1986年当時に、果たしてあんな刑事ドラマがヒットするという確信を持って作っていたのだろうかと思ったんです。ターゲットで考えると、日曜21時というファミリーで見る時間帯に、あの刑事ドラマはセオリーじゃないですよね。でも、監督やプロデューサー、脚本家の方は、燃えて作っていたと思うんです。
――『笑っていいとも!』だって始まった当時、夜の顔のタモリさんが昼の司会なんて…という声が大勢だった中から、32年間続いたんですもんね。そういえば、今回のアンケート結果の無償貸し出しを番組で呼びかけて、私以外からも問い合わせはあったのですか?
はい、ありがたいことに数件のお問い合わせをいただきました。これを問い合わせてくれる人って、遊び心が分かってくれる人ですよね。ガチンコのビジネスを番組上で呼びかけるなんて思わないですよ(笑)。でもこのノリが分かってくれて、こうしてマイナビニュースさんが取材してくださることが、話題を作っていく上で大事なんです。
――テレビの中から呼びかけられていると思い、すぐに取材を申し込ませていただきました(笑)
その"ノリ"って僕はとても好きなんですけど、昔のテレビにはすごいあったものなんです。普通、同業他社に「情報提供しますよ」なんて呼びかけないじゃないですか。こういう遊び心って、たぶんずっとテレビ業界、特にフジテレビがやってきた"ノリ"だと思うんです。面白いと思ったら、すぐやってみる。で、ダメだったらごめんなさいの精神ですね。
――いろいろお話を伺わせていただき、ありがとうございました。最後に、今回のアンケートを踏まえて、今後の番組作りへの意気込みを聞かせてください。
人それぞれのライフスタイルを考えると、当然寝ることも含めて、テレビにはさまざまな競合があります。そういう中で、この番組は早く家帰って、リモコンを握って、8チャンネルを押して見なきゃと思わせる、そういう魅力ある番組作りをしないと、どんどん視聴時間が減っていってしまいます。とにかく、自分は魂を持って作っていきたい。その積み重ねが、またテレビの上昇カーブにつながっていくと思っています。
■プロフィール
中嶋優一(なかじま・ゆういち)
1972年8月6日生まれ、東京都出身。慶應義塾大学経済学部卒業。
『めちゃ×2イケてるッ!』『ピカルの定理』『笑っていいとも!』『ヨルタモリ』などをへて、現在は『ワイドナショー』『ダウンタウンなう』『人生のパイセンTV』『さまぁ~ずの神ギ問』『人志松本のすべらない話』『IPPONグランプリ』『THE MANZAI』『ENGEIグランドスラム』『ウタフクヤマ』『HEY! HEY! HEY!』などを担当。