Pepperが入り込むシーン

「Pepper World 2016」で示されたPepperの利用シーン。そこから見えてきたのは、医療、介護、教育分野への利用の広がりだった。

医療分野では、GE HealthcareがMRI検査でのPepper活用法を紹介する。同社は、Pepperに説明能力と"和ませ力"に期待する。MRIは精密検査であり、検査の注意事項が多いため、実施前に緊張がとけない人も多い。

そこで、Pepperに手順や注意事項の説明役を担わせる。これにより、注意事項の説明の漏れがなくなる。愛嬌のある動作をすることで、患者を和ませることも可能だ。同社の説明員によると「まだ実証実験を行っていないので、何ともいえないが、Pepperには、緊張感を和らげる効果を期待したい」と話す。

GE HealthcareはPepperに和ませ力を期待

介護分野でも医療同様の効果が期待される。エクシングは介護施設向けレクリエーションアプリを開発。体操、クイズ、カラオケといったコンテンツでPepperと遊べるようになっている。実際に高齢者が使ってみると、Pepperを「孫みたいに思った」というケースもあったという。

介護分野でもPepperに期待

教育分野では、英会話能力をPepperがアップしてくれるかもしれない。G-angleは英会話アプリを開発。Pepperと会話をすることで英会話能力を高めるというものだ。英会話教室などで外国人を相手に練習するが、そこにあるのが心理の障壁。「間違えたら恥ずかしい」と及び腰になりがちな気持ちをPepperが和らげる。Pepperならあくまでロボットであるということで恥ずかしさを感じることなく話せるようになる。