背面に“鷹ノ目”を搭載
背面カメラはHOYAの光学ズームレンズユニットによるもの。レンズを飛び出させることなく、光学3倍ズームが実現する。またマクロ撮影にも強く、最短撮影距離は約5cm。「開発に2年間かかった。10層構造のHOYA製レンズ、ガラスモールド非球面レンズ技術など、革命的なカメラモジュールにより従来にないブレイクスルーをスマートフォンにもたらすことに成功した。利用者の方に、究極のカメラ体験を提供できる」とジョニー氏。iPhoneと比較しても圧倒的な勝利、として笑顔を見せた。
上位モデルには、64-bitのインテルAtomプロセッサー Z3590(クアッドコア、2.50GHz)を搭載。4GBのRAMにより、快適な操作性を約束する。またPowerVR 6430 640MHzにより、映像処理性能も従来比で2.7倍を実現した。バッテリーは3,000mAhで、約39分で約60%まで充電できる急速充電に対応。このほかATOKを標準装備し、ZenUIなど使い勝手に優れたアプリも利用できる。
ここで舞台には、インテルの代表取締役社長である江田麻季子氏、HOYAグループの神原稔氏が招かれて挨拶した。
HOYAの神原氏は「弊社ではこれまでデジタルカメラ市場において、ニーズに沿った様々なレンズを提供してきたが、スマートフォン向けレンズは今回が初めてだった。スマホとデジタルカメラでは要求される仕様が全く異なり、想定以上の時間を費やした。部品のひとつひとつ、全てに携帯性、薄さ、コンパクトさが重要視され、それでいて落下対策なども高いレベルで要求される。専用の設備が必要なため、イチから用意した。その結果、ZenFone Zoomに搭載したレンズはHOYAが30年間培った、ズームレンズ技術の粋を集めたものになった。是非、お手にとって性能を実感していただけたら」と自信をみせた。
最後にジョニー氏が各モデルの価格を発表した。最上位はインテルAtomプロセッサー Z3590を搭載する、背面パネルが本革のプレミアムレザーモデル。128GBが6万8,800円、64GBが5万9,800円となっている。中位モデルはインテルAtomプロセッサー Z3580(クアッドコア、2.33GHz)を搭載。プレミアムレザーモデルが5万9,800円、背面パネルがプラスチックのスタンダードモデルが5万5,800円(ROMはいずれも64GB)。下位モデルはインテルAtomプロセッサー Z3580を搭載、背面パネルがプラスチックのスタンダードモデルとして4万9,800円(ROMは32GB)を予定している。
ジョニー氏は「ワンランク上の贅沢を、皆さんに提供していきたい」として、日本市場での展開に期待を寄せた。
発表のタイミングについて
記者説明会の終了後、ジョニー氏は囲み取材に対応した。日本での発表がこのタイミングになった理由について、同氏は「日本の消費者は、品質を重視している。注意深く開発を進め、ブレイクスルーのタイミングが整ったところで発表した。HOYA様との連携による光学3倍ズーム、スリム化が最大の特徴となっている」と説明。
様々なバリエーションのZenFoneシリーズが発売されており、差別化が難しくなってきたのでは、という質問には「目的が明確に設定してあり、消費者の皆さまにも分かりやすい名前の付け方をしている。これからも全てのお客様に満足いただける製品を出していきたい」と自信を見せた。