Amazonが21日からプライム会員向けに提供を開始した容量無制限の画像ストレージサービス「プライム・フォト」が話題になっている。筆者の周囲でも、特に写真を趣味にしている人が「これはすごい」と興奮していた。写真を無制限に保存できるクラウドストレージといえば、「Google フォト」もあるが、後発である「プライム・フォト」のメリットはなんだろうか。
RAWも無制限に保存できる「プライム・フォト」
あらためて紹介しておくと、「プライム・フォト」はAmazonが提供するクラウドストレージサービスだ。最大の特徴は写真に限り容量無制限で使えるということ、さらにファイルが無圧縮・無劣化のまま保存されるということ、そしてここが重要なのだが、RAWデータも無制限保存の対象になっているのだ。
「RAW」とは未現像の写真データのこと。写真を趣味にする人は「jpg」データだけでなく、このRAWデータを保存している人が多いのだが、保存容量無制限をうたうGoogle フォトも、現時点でRAWまでは対象にしていない(保存容量に制限のあるGoogle ドライブには保存できる)。
さらにGoogle フォトは容量無制限で保存する場合、自動的にサイズを圧縮して保存するため、写真が趣味の人間にとってはちょっと微妙なサービスだった。むろん、日常生活では1,600万画素もあれば多すぎるくらいなのだが、そうではなく、写真愛好家としては「撮った作品が無圧縮・無劣化のまま残ること」が重要なのだ。
一応、元サイズで保存することもできるが、その場合は容量無制限の対象にはならず、Google ドライブと共用の保存容量を消費する。バックアップとしては使えるが、手元の元ファイルを消すところまではいかない――。というモヤモヤをGoogle フォトに抱えていたユーザーは多いのではないだろうか。Amazonのプライム・フォトは、この隙間をうまく突いてきたといえる。なお、対応するRAWファイルはNEF(ニコン)、CR2(キヤノン)、ARW(ソニー)、DNGとなっている。
仕事や趣味で写真をたくさん撮る者として、これはありがたい。さっそく使ってみよう。