Goouteの役割

現状、端末メーカーが望むのは、他社との差別化材料と、利益確保の手段。その課題解決法として注目されたのが、日本のデザイン、クールジャパンコンテンツだった。Goouteはそこにニーズがあることを把握し、うまく突いた。

Goouteの立ち位置はプラットフォーマーだ。日本の契約コンテンツプロバイダーからクールジャパンコンテンツの供給を受ける。契約端末メーカーには、クールジャパンコンテンツの接点となるアプリをプリインストールしてもらう。そして端末は主にアジア諸国に向けて販売される。日本の契約クリエイターから端末デザイン、UIを提供してもらい、アジアの契約端末メーカーに日本デザインの端末を製造してもらうフルセットのサービスも提供するが、数としての主流はアプリのプリインストールとなる。

もちろん、タダではプリインストールはしてもらえない。このアプリには端末メーカーを救うプラスアルファの収益獲得の仕組みがあるわけだ。

Goouteは端末デザイン、コンテンツの供給を受け、契約端末メーカーに提供する

Goouteのサービス提供形態は3つ。デザイン、UI、アプリ(図表内ではNETと表示)の3点フルセットでの提供可能。ただし、日本デザインの端末は年内30万台以上とし、それほど多くはなく、アプリ単独の採用が最も多い。どの形態でも契約メーカーの全端末にアプリはプリインストールされる

端末メーカーの悩みを解消する仕組み

では、端末メーカーの悩みをアプリでどう解消するか。キモになるのは「ルーカス」と呼ばれる低価格スマホを広告メディア化する仕組みだ。

ルーカスはGoouteが契約する端末メーカーのスマホに、ウィジェットアプリとしてプリインストールされる。ウィジェットは、各国のキュレーション記事、オススメアプリ情報、後述するクールジャパンコンテンツの接点となる「GOOUME JP」の情報が入る。注目すべきは広告も表示されることだ。この広告収益は、Gooute、端末メーカーでシェアされる。

ルーカスが配信する情報。このうち広告がキモとなる