重低音でも攻める
ここに、ソニーのプレスカンファレンスで示された1枚のスライドがある。
何を示すものかというと、現在人気の曲を分析してみると、重低音域を有効に使った曲が多いのだという。僕の経験でいえば、低音は振動を生み、エモーショナルな情緒を引き出す。かくして人々は重低音域のビートに、深層から心を動かされてしまう。すなわち「KANDO!」するというわけだ。
ソニーのブースでは、ウォークマンや「h.ear」シリーズのヘッドホン、イヤホンに加えて、「EXTRA BASS」シリーズの製品も試聴できるようになっていた。中でも目立っていたのは、ハイパワーオーディオ「GTK-XB7」。昨年同様、ハイレゾオーディオの試聴ルームを用意していたが、加えてEXTRA BASSの効果を体験できる部屋も用意され、まるでクラブのような様相だった。
死角をなくして進化したソニーオーディオ
昨年、CES 2015におけるソニーの展示は、ハイレゾ音源に特化していた。確かにその方向性としては間違っていなかったのだが、とくに北米で盛り上がりを見せ始めていたアナログレコードという流れを無視していたように見えた。
そんななか登場したレコードプレーヤー「PS-HX500」はその死角を埋め、ソニーのハイレゾオーディオに対するアプローチをよりスキのないものにした。今回は試聴できなかったのだが、発売されたら、ぜひ使ってみたいデバイスであり、これを読んでいる人のなかにも、そう思っている人は多いことだろう。