中国のHPC企業
Top500に49システムをランクインさせアジア第1位となったSugon(曙光)のブースは、水冷コールドヘッドを使うサーバブレードを展示していた。
面白かったのは、3MのNOVECで液浸冷却する「Robo Blades」というシステムである。沸騰冷却であるので、NOVECを逃がさないようにシステムを密閉する必要がある。しかし、そうするとボードの交換などが面倒になる。この解決にロボットを使おうというもので、ロボットアームがプリント板を液面より上に引き上げて、それを水平になるように回転させてから、取り出し用のスリットまで搬送する。多分、取り出し口は2重ドアのような構造になっているのであろう。5分くらいで、完全に乾燥したボードが取り出せるという。
LenovoはIBMから引き継いだ9システムを含めて、合計34システムをTop500にランクインさせている。Lenovoは水冷のサーバも持っているが、SC15で展示していたのは空冷の普通のサーバであった。特別なところと言えば、ラックの周囲にLEDが付いていて、その色が3色に変えられるという点で、赤から青に変えて見せてくれた。
Inspur(浪潮)のブースでは、世界で第5位のサーバメーカーであるとアピールしていた。
ヨーロッパのHPC企業
フランスのBullは11月12日に「Sequana」と呼ぶ新製品を発表した。Exascaleまで拡張可能なシステムと言っており、従来のBULLXに替わるものであると考えられる。
イタリアのEurotechは、昨年は800平方フィートのブースを構えていたが、今年は僅か200平方フィートで、しかもボールルームCの隅っこという悪い場所であった。「どうしたのか?」と展示員に聞いたら、場所取りに出遅れたとのことであった。
「Aurora Hiveはこの展示では小さなサーバのように見えるが、Hive(蜂の巣箱)の名の通り、ラックにびっしり詰めると、高密度の水冷HPCサーバになる。
ロシアのRSC Groupは、今年7月に発表したExascaleまで拡張できるというTornadoクラスタのサーバを展示していた。右側のXeon CPUのサーバは部品の凹凸に合わせてアルミのブロックから削り出したコールドプレートを使っている。右の写真のボードには説明は無かったが、搭載されているLSIはXeon Phiの次世代製品のKnights Landingであった。