多くのユーザーが大画面化されたiPhoneを待ち望んでいたことも確かだ。その一方で、根強い人気を誇るのが4インチサイズである。Apple Insiderによると、Piper Jaffaryの調査では、iPhone 6シリーズが登場以降、依然として20.3%の人々が4インチサイズを好むと答えていることがわかった。4.7インチが好みと答えた人は31.2%、5.5インチと答えた人は27.2%という結果となっている。
仮に、4インチが好みと答えた人が大画面化されたiPhone 6 / 6s / 6 Plus / 6s Plusを買い控えていたとすると、Appleは最新デバイスを20%以上売り逃がしていることになる。もちろん、現在も2013年モデルだった4インチのiPhone 5sを販売し続けている。ただし、iPhone 5sを選択した人は、Appleが売りにしている最新機能を享受することができない。
最新のiPhone 6sとiPhone 5sを画面サイズ以外で比較すると、
- 64ビットプロセッサ
- カメラ機能の向上
- NFCの搭載
- 最大ストレージ容量
- デザインの世代の違い
- 3D Touch搭載ディスプレイ
- 高速化されたTouch ID
- 通信速度の向上
といった点を挙げることができる。この中でもユーザー体験に与えるインパクトが大きいのは、64ビットプロセッサとNFCの搭載の2点だ。
最新のA9プロセッサは、4Kビデオの撮影から編集までをこなせるほどのパワフルさを備えている。同時に、負荷が低い時はより電力消費を減らすことができ、また内蔵されたモーションコプロセッサM9によって、各種センサーを利用する際の消費電力をさらに低減させる。メモリの増加も円滑なスマートフォン利用を支援してくれる。
NFCは、Appleが今後広げていきたいApple Payのサポートに欠かせない要素であり、今後も利用可能なクレジットカード・デビットカードの拡大と、利用可能な店舗の増加の両面に取り組みつつ、小さな画面を好むユーザーを取り込んでいきたいところだ。