■今の仕事で気に入っているところ、満足を感じる瞬間は?

1度きりの人生だから、自分のやりたいことをやろうと幼い頃から思っていました。念願の自分の会社を持つことができたことに、まずとても満足しています。また、企業のトップという立場でしか会えない方も沢山います。各方面で成功を収めている経営者の方などとお話しさせて頂ける機会も多く、非常に多くの刺激を得られる点も気に入っています。実は同世代との女子会にはあまり興味がないのですが、中高年の経営者との会食だと楽しくていつも盛り上がるんです。少し変わっていますかね? でも、そのキャラクターがビジネスでのご縁ももたらしてくれているんですよ。

バージンコットン100%使用、製造・加工工程で余計な薬剤や添加物を使わないなど、環境にも配慮した物作りに徹している

■逆に今の仕事で大変なこと、嫌な点は?

20代で経営者になったので、同世代の昔からの友人で同じ立場の人がほとんどいないんです。私が仕事の苦労や愚痴を話しても、会社勤めをしている彼女たちからすると「自由に好きなことをやっているから、ストレスなんてないでしょう?」と思ってしまうようで、理解してもらえないことが少し寂しいです。同僚に相談することもできないし「経営者は孤独」という言葉の意味を最近実感しています。

■日本人のイメージは? あるいは理解しがたいところなどありますか?

日本と香港は物理的には近いですが、仕事の進め方は大きく異なります。香港は業務担当者の権限が大きく、意思決定までの時間が早いですが、日本は何事も上司や会社の確認を取りますよね。それを効率が悪いというという人もいますが、私はそうは思いません。

例えば、香港では担当者ベースで「それいいね! サンプル早めに作ってよ」と言われ大急ぎで手配していたのに、いざ発注という段階になってやはりイメージと違っていたなどの理由で白紙に戻ってしまうことも。日本は順を追って仕事を進めるので、そういったケースが少なく、ミスが起こりにくい土壌ができていると思います。私は香港人ですが、自国より先に日本でビジネスを始めたので、既に日本流に染まってしまったからかもしれませんけどね(笑)。

■最近TVやラジオ、新聞などで見た・聞いた日本のニュースは何ですか?

TPP関連のニュースです。自分たちに実力さえあれば日本で商品を売りやすい土壌ができるのは歓迎ですね。タオルだけに限った話ではありませんが、品質にこだわった高級品と、安さを売りにした商品とで二極化が進むのではないかと考えています。

■あなたの「マストビジネスアイテム」を教えてください。

あまり荷物を持ち歩くのが好きではないので、バックに常に入れているのはお財布と携帯電話2台です。携帯は混乱しないよう仕事用とプライベート用で分けています。それと、やはりハンドタオルは何種類か常備していますね。私は職業柄という側面が強いですが、日本人のOLさんもハンカチの他にハンドタオルも鞄の中に入れていると聞いた時は驚きました。香港でもアメリカでも、タオルを持ち歩く習慣はほとんどありません。ひざ掛け用、汚れふき用、手拭き用などTPOに合わせて持参のタオルを使い分けるなんて、さすが綺麗好きの日本人だなぁと感心してしまいます。

かばんの中にはプライベート用と仕事用の携帯電話が2台。お気に入りのタオルも常に数種類入れている

■休日の過ごし方を教えてください。

日曜日は休んで、仕事を離れる時間を持っています。とはいうものの、ショッピングに行けば自然とタオル売り場に足が向いてしまい、いつの間にか仕事モードになってしまうので、料理で気分転換するのが最近のお気に入りです。和食や中華も作りますが、近ごろは洋食が多いかな。休日は好きなシェフのレシピを再現して作って、少し豪華なブランチを楽しんだりしています。時間をかけて料理が出来上がった時の達成感はやみつきになりますよ!

それと、日本では外食も楽しみの1つ。香港にも美味しい飲食店はあるけれど、とても値段が高いことが多いんです。でも日本のお店はリーズナブルなのに美味しいから嬉しい!

■将来の仕事や生活の展望は?

現在は自分たちの商品を販売するショールームを探しています。

タオルやリネン類は使うシチュエーションも多様ですよね。家でリラックスする時間には、贅沢な肌触りのバスローブやベッドリネン。リゾートへのお出かけには、ビビッドでハッピーなカラーの吸水性に優れたビーチタオルなど、当社の製品でさまざまなコーディネートをご提案できるのが今から楽しみです。ゆくゆくは「自分お気に入りの上質なアイテムに囲まれて心豊かに暮らす」という、ライフスタイルのプロデュースまでできたら最高ですね!

休日はお気に入りのシェフのレシピを参考に、料理で気分をリフレッシュ