最もドコモらしくない?「イノベーションチャレンジ」

最後に、社内の有志で開発され、ハッカソンなどに出展されるなどした、業務とは関係ない個人的なプロジェクトが「イノベーションチャレンジ」としてまとめて展示されていた。個人的にはこのコーナー、ドコモという大企業のイメージからかけ離れた自由な発想と熱意に溢れていて、非常に居心地がよかった。細かい説明はキャプションに譲るので、写真を中心にご覧いただきたい。

モーター内蔵で自動的にグルリと回って、パノラマ写真で自撮りができる「全方位自撮り棒」。これは商品化待ったなし。ほしい

文章の文末に自動的に顔文字を付加していく「顔文字修飾エンジン」。顔文字付きテキストをツイートから収集し、機械学習でどんどん適切な顔文字を覚えていき、お勧めの顔文字を推奨してくれるようになる。将来は自動対話システムなどと連携したいとのこと

三分割法や対角線法といったさまざまな構図の定石と、彩度・コントラストや主題の配置などを元に写真の構図を採点評価してくれる「構図採点カメラ」。これはあらゆるデジカメに今すぐ欲しすぎる機能です

特定のブログなどから子育てに関した記事を抜き出すとともに、それが子供が何ヶ月ごろなのか、という経過時間を付加することで、たとえば「生後5カ月ごろって何を食べさせればいいんだろう」といったような検索を効果的にする「子育て検索」。メタデータを付加して検索を効率化するというアイデア自体は応用が利いてよさげです

初対面で何を話していいかわからないとき、その場にいる人たちの興味範囲を収集してマッチングし、共感者の多い話題をアプリが教えてくれる「Go!コンシェル」。FacebookとかTwitterあたりがリアルで実装してきそう

オープンデータAPIから現在地周囲の降水量、AEDの数、電力使用量などを確認し、「死亡フラグを回避するために」という趣旨でゲーム的な表現で知らせてくれる「しに☆めも」。ちょっとブラックだが、オープンデータの活用法としてはなかなかユニーク

NASA主催のハッカソンで優勝した宇宙防災アプリ「Apollon's Eye」。太陽風が活発になり地球に大量に降り注ぎそうなときに報せてくれる壮大さが自慢。太陽風対策といってもとりあえず電子機器をコンセントから抜く、くらいしか手がないのも事実だが……

「EMBOT」はソフトからの支持でポーズを変えて感情を表す段ボール製のロボットアクセサリ。ボディは紙なのでユーザーが自由にカスタマイズできる、というコンセプト。アニメのキャラクターなどと組み合わせたらヒットしそう

スマートフォンのステータスをランプや音ではなく「動き」で表現する「Swint Egg」。将来は非接触充電やエージェントと連携させたいとのこと。とりあえずお隣「EMBOT」と連動というのはどうでしょうか

Webプログラミングの知識だけで簡単に作れる仮想空間を実現する「仮想空間エンジン」。月額500円から維持できる3Dサービスの作成を可能としたいとのこと。VRゴーグルなどが一般化して、3D VRはようやくこれからという感じなのでぜひともがんばっていただきたい

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1日ではちょっと回りきれないほどの展示物があり、ここでは紹介しきれなかった技術発表も多数あった。プライベートショーにしておくのはもったいないと思ったほどで、ドコモという企業への印象がかなり変わった1日でもあった。それにしてもユニークな技術が多数、商品化もされないままになっているのは少々もったいない。ぜひ、周辺機器メーカーなどにも開示する機会を設けてもらいたいと思った。