後半は具体的な新製品の説明で、まずQNAPジャパンの神崎尚君氏が、Android OSも搭載したTAS-168/268を取り上げた。Android端末としても動作し、H.264/H.265のハードウェアデコーダーも搭載しているため、ハイビジョンだけでなく4Kコンテンツの視聴にも対応していると解説。これにより、リビングでの使い勝手が高まる。

QNAPジャパン マーケティング部の神崎尚君氏

TAS-168/268のプロセッサはDual Core 1.1GHzと、Androidとしては低めのスペックだが、NASとしてのバランスを考慮した結果だという。一方、4K出力可能なHDMIと2GBのメモリを搭載し、リモコンも付属する

画像処理エンジンとH.264/265のハードウェアデコーダーを搭載。省電力性に注視している

4K動画再生にも対応する

映像出力はHDMI。これにUSB キーボード、マウスをつけることで操作可能だ

USBヘッドフォンやマイクを取り付ければ、SkypeやLINE電話にも対応。ただし、ビデオカメラはサポートしていない

テックウインド 営業本部 PM二部の野嵜太郎氏

続いて、テックウインドの野嵜太郎氏がThunderbolt 2.0対応NAS TVS-821Tを紹介。

従来、Thunderbolt対応ストレージはDASのみであったが、NASとしても利用できるため、動作OSを選ばない。

また、ネットワーク帯域をフルに使えるメリットを生かし、複数台のNASやアクセスマシンの柔軟性があることを説明。「これまでThunderbolt製品が今一つ盛り上がらなかったのは、優れた周辺機器がなかったからではないか?」と、製品に対する期待を語った。

従来のThunderboltストレージはすべてDAS。このためデータ共有できない問題やクロスブラットフォームでの利用に難があった

TVS-871TはIP over Thunderboltによって、これらの問題を解決。拡張ユニットも用意される

ThunderboltによるDAS、NAS、iSCSI SANと、幅広い利用が可能だ。ちなみに拡張ユニットもThunderboltによるデージーチェイン接続となる

台湾のラボによる速度データ。4K/24fpsのノンリニア編集にも使える速度だという

DASとしてもNASとしても利用でき、構成をかなり柔軟に行えるのが特徴

最後に、フォースメディアの日置敬介氏がラックマウント最上位のECx80-SASシリーズを紹介。従来の製品群と比較してCPU-SASコントローラー間の帯域が増し、さらに12Gbps対応のSASコントローラーとエクスパンダー、DataBoltテクノロジーを使用することで、帯域を大幅にアップ。また、少ないSSDを効率的に使う(ハイアクセスデータに割り振る)ことによって、パフォーマンスを向上させるQtireを解説していた。

フォースメディア ビジネス開発部の日置敬介氏

ラックマウントタイプの最上位ラインナップとなるTVS-ECx80U-SASシリーズは、4製品から選択でき、ベイの数と種類が違う

12GbpsのSASとPCIe Gen3の採用で内部の転送バンドが大幅に向上

Sambaのスループット(IOPS)は10%~20%の向上だが、Windowsにおける大サイズファイルの転送速度は読み取りが2倍に向上している

Full SSDはまだ時期尚早だが、ホットファイルはSSD化してパフォーマンス向上を図りたい…。このような場合に有用なのが、QTS4.2で追加されたQtier機能だ

ブロック単位でアクセス頻度をチェックし、その結果をもとに自動的にTierを決定。さらに自動でストレージを割り振るのがQtier機能

データ移動決定アルゴリズムエンジンがバックグラウンドで動き、スケジューラーによってデータ移動エンジンを動作させる

ユーザーの設定は、移動を行うタイミングのスケジュール管理と、割り振りのアグレッシブさを決めるだけ