レノボはこれから「未来型企業」へ - その鍵は"共創"
レノボ・ジャパン 代表取締役社長 留目真伸氏 |
続いてはレノボ・ジャパン 代表取締役社長 留目真伸氏が登壇。「この10年、レノボがやってきたのは新しい時代のグローバル企業を作るということにほかならない。中国の会社とアメリカの会社が一緒になったわけだが、文化的な壁をいかに乗り越えて新しい企業を作っていくことを目指していた」という。
2009年から2015年まで25四半期連続で、ワールドワイドにおけるシェアを伸ばし、いまやPCでは世界1位、タブレットでも世界3位のシェアを獲得するに至っている。
日本国内でも2005年の・ジャパン設立時には6.2%だったシェアが、コンシューマ市場への参入や、NECとの合弁会社設立を経て2015年には29%のシェアとなるまで成長した。これに伴い売上高も10年間で4倍となったという。
留目氏はこれからの取り組みにあたり「われわれのビジョンは、パーソナルコンピューティングを人々の生活や仕事に浸透させることであり、その部分は変わらない」とし、そのうえでPCやタブレット、スマートフォンといった個人が使うデバイスから、それを支えるネットワークやサーバ機器といった分野にも注力していくとした。
その一方で、「順調にシェアを獲得してきたが、現状を考えるとわれわれが目指す"デジタルライフ"や"デジタルワーク"が実現しているかというとそうとはいえない。PCでできることがタブレットやスマートフォンで可能になっても、やってることはこれまでとあまり変わらない。また、生活の中でコンピューティングパワーにサポートされている時間なんてほんのわずかしかない。これではいけないと思う」と課題を挙げる。
これに対してNECレノボ・ジャパングループでは「DREAM」(Digital Revolution for Empowering All Mankind)構想を打ち出し、すべての人が常時コンピューティングパワーを使うような社会を2020年まで実現させることを目指す。
NECレノボが掲げるデジタルライフやデジタルワークのイメージやそこに至る道すじを共有化し、スタートアップや他業界の企業、エンドユーザーまで巻き込んで「共創プロジェクト」として推進する。すでに取り組みは始まっており、由比ヶ浜の海の家「Lenovo House」や渋谷のハロウィンイベントも「共創プロジェクト」の一環で、地域の一部だけでなく全体の活性化などを想定しているという。
留目氏は「この構想を通じて、NECレノボ自身も外部のパートナーやエンドユーザーともオープンでフラットな世界を作り上げて、新たなワークスタイルを作り出すような"未来型企業へ"脱皮を図りたい」とした。
歴代のThinkPadも多数展示
会場では歴代のThinkPadが多数展示された。以下、写真で紹介する。
CD-ROMドライブを初めて搭載したThinkPad 755c(ただし、展示機はFDDに換装) |
Palm Top PC 110(ウルトラマンPC) |
折りたたみ式の「バタフライキーボード」でおなじみのThinkPad 701c |
14.1型カラー液晶とDVDドライブ搭載のThinkPad 770 |
FDDとDVDの2スピンドルモデルであるThinkPad 600。キーボードの使いやすさなどでも人気が高かった |
薄型デザインが特徴のThinkPad 570。光学ドライブなどを搭載した多機能のウルトラベースと組み合わせて使い、PC本体自体は薄型軽量を目指した |
コンシューマ向けに開発されたThinkPad i1200 |
携帯性を重視しつつフルサイズキーボードを搭載したThinkPad s30 |
業界初のセキュリティチップ搭載モデルとなったThinkPad T23 |
ノートPC本体とデジタルノートパッドという手書き入力部分が組み合わさったThinkPad TransNote |
トラックポイントとタッチパッドによる「ウルトラナビ」を初めて搭載したThinkPad T30 |
HDDに対する耐衝撃システムを備えたThinkPad T41 |
ここからLenovoブランドの製品展示となる。コンバーチブルタブレットThinkPad X41 |
初のSSD搭載モデルThinkPad X300。後にX1やX1 Carbonにつながるようなプレミアムラインの萌芽となる |
引き出し式のセカンドディスプレイを搭載したThinkPad W700ds |