大阪・ミナミを流れる道頓堀川のほとり、地下鉄「なんば」駅から徒歩2分の場所にある「ベースボールバー トレーシー」。この店はお酒を飲みながら阪神戦を中心とした野球中継のほか、さまざまなスポーツ中継が楽しめるスポーツバーだ。サラリーマンや外国人観光客はもちろんのこと、時にはプロ野球関係者やメジャーリーグのスカウトも訪れる、大阪では知る人ぞ知る店である。

「ベースボールバー トレーシー」の「河内のたこ焼き」(20個/648円)

ソースいらずな生地でペロリと20個

バーの人気フードメニューのひとつが「河内のたこ焼き」(20個/648円)だ。店長の出身地である「河内」の名を冠したたこ焼きは、タコ、天かす、ネギ、紅しょうがというスタンダードな具材なのだが、最大の特徴はソースを付けずに食べる点にある。

生地に味付けがされているためソースを付ける必要がなく、ソースを付けない分あっさりとしているのでいくらでも食べられる。1人前20個なのだが、ひとりでペロリと平らげる女性も少なくないという。

生地を流し込んで、外カリ中フワを!

注文するとたこ焼き専用コンロが運ばれてきて、具材をセットし生地を流し込んだところからスタート。もしたこ焼きを焼いた経験がなくても、店長や周囲の客が教えてくれるから安心だ。頑張って焼き上げれば、外はカリッと、中はフワフワのたこ焼きができあがる。

「上手に焼くには、焼き始めで触りすぎないことと、クルッと回転させる時に内側の焼けていない部分を触らないこと。この2つを守れれば、当店のたこ焼きは上手に焼けます。たこ焼きを焼くと隣の知らない人とも仲良くなれますし、何より焼くのが楽しい。阪神戦の中継を見ながらたこ焼きを食べるなんて、超大阪的ですよ(笑)」と店長。どうやら野球中継とたこ焼きの相性は抜群のようだ。

「ベースボールバー トレーシー」は地下鉄「なんば」駅から徒歩2分

●information
ベースボールバー トレーシー
大阪府大阪市中央区道頓堀2-4-5新道頓堀ビル1F

「大阪の家庭には一家に一台たこ焼き器がある」と言われるが、自分で焼けるたこ焼き店は、大阪でも本当に少ない。それだけ「たこ焼きの本場・大阪で自分で焼いたたこ焼きを食べる」のは貴重な体験だと言える。大阪に来たならば、ぜひ自分でたこ焼きを焼く体験をお土産にしていただきたい。

※記事中の価格や情報は2015年9月時点のもの。価格は税込

筆者プロフィール: 中 直照(なか なおてる)

大阪出身のコピーライター。出版社や中堅ゼネコンなどを経てフリーライターとして独立。その後、2011年にショートカプチーノ設立。コピーライターとして経営者インタビューや企業広報誌、店舗取材など、幅広く執筆。ほかにもホームページ用コンテンツの企画や制作などにも携わっている。