“最強”一択!

SIMフリーのモバイルルーターはキャリアのモバイルルーターと比べても、さほど数は多くない。基本的には多くのバンドと通信方式に対応したものが、長く使えるため、おすすめだ。

現在販売されている機種のなかで「最強」と謳われているのが、NECの「Aterm MR04LN」だ。最強の理由は、WAN側がLTE-Advanced(Cat.6)対応で下り300Mbpsの通信が可能である点と、LAN(Wi-Fi側)がIEEE 802.11ac対応で、しかも2×2 MIMOの867Mbps通信が可能である点。WANもLANも現行のモバイルルーターでは最高の規格をサポートしているわけだ。

据え置きルーターでも非常に評価の高いNECのAtermシリーズの最新モバイルルーター。液晶パネルや簡単設定など、コンパクトながら非常に多機能だ

LTE-Advancedの300Mbpsは先日NTTドコモが11月に開始すると発表したばかりだが、規格的にはそれと同じものなので、おそらくMR04LNでもファームウェア更新などで使えるようになるはず。9月25日からの、iPhone 6sのみを対象としているという262.5Mbps通信についてはどうなるか不明だが、技術的に対応可能だとしても1~2カ月のみの対応になるので、11月を待って300Mbpsまで飛ばしてしまうかもしれない。

さらに対応するLTEバンド数が非常に多く、日本の3大キャリアが保有する帯域のほとんどをカバーしている(すべての帯域ではない)。実際、ドコモとソフトバンクのSIMはメーカーが公式にサポートしており、明言されていないauのSIMも、使ってみるとちゃんと通信できる(ただし、ユーザーの自己責任という形で)。唯一利用できないのはau回線も利用可能なUQコミュニケーションズのWiMAX 2+用のSIMで、これだけは認識しないが、それを除けばMVNOを含めてほぼ全てのSIMに対応している。

「MR04LN」のサポートバンド一覧。TD-LTEとauが使うバンド26を除けば国内のFD-LTEはすべてサポートしている。ちなみにバンド17は北米で使われているバンド。なお、3GのサポートはW-CDMAのみとなっており、au系の回線は利用できない