文理関係なく、エンジニアに配属する理由とは
――エンジニアは、世間的に理系のイメージを持たれる方も多いと思いますが
当社では、アプリ開発でよく利用される汎用的な機能を簡単に利用できる『ニフティクラウドmobile backend』というサービスを提供しています。これを活用すれば、比較的簡単に「会員管理・認証」や「プッシュ通知」などの機能を実装できます。このような環境の整備により未経験の文系出身者も活躍しやすくなっています。
逆に、文系出身ならではの要素が活きることもあります。例えば、アプリ制作には、デザインにおいてユーザーに心地良く使ってもらえるようなUX(ユーザーエクスペリエンスデザイン)が非常に大切です。当社の美大出身でUXに対して優れた特性を持つ社員がいます。その特性を発揮してUXを大事にしたサービスをつくってくれるので、とても助かっているんですよ。
――様々な志向を持っている人が開発したほうが、ユーザーの様々な嗜好に合うということでしょうか
そうですね。社員はそれぞれ異なる得意分野を持っています。ダイバーシティ(多様性)の環境下で、社員が持つそれぞれの特性を高めていってもらえればいいと思っています。
――エンジニアとして配属された後に、他の職種に異動することも多いのでしょうか
最初の配属がエンジニア部門で、経験を積んだ後にマーケティング部門などに異動する人もいます。逆に、マーケティング部門からエンジニア部門に配属されることもあります。
――ローテーションを組む理由というのは?
これからのWEBサービス開発では、いくつか役割を体験しておいたほうが、アウトプットを最大化できると考えています。もちろん、向き不向きはあると思うので、自分の適性を見ながらでいい。それぞれの職種を体験し理解した上で、全体をプロデュースできる人材になってくれたらと思っています。
――本日はありがとうございました
まとめ
ニフティの新入社員は、文理関係なく、エンジニアとして育成されるケースが多いことが伺えた。その理由には、最初にエンジニアリングの素養を身につけたり、ジョブローテーションで様々な職種を経験することで、結果的に"サービスのアウトプットを最大化できる"とのことだった。 過去にマイナビニュース編集部では、ニフティのようにダイバーシティを重視するソニーに取材したことがあった。人事センター採用部 統括部長 小橋由佳里氏は、社員の入社後のキャリアについて「特定の技術領域を極める人もいますし、さまざまな事業を幅広く渡り歩く人もいます」と話されている。こういった様々な特性の人材が集まるダイバーシティ企業では、個人の志向に合わすことができるように、キャリアステップのあり方に幅を持たせているのかもしれない。