既存のお客さんを大事に

質疑応答で、新型iPhoneの販売戦略について聞かれた石川氏は「他社と違うのはネットワークの強さ。特にWiMAX 2+の部分で、実効速度が変わってくる」と回答。加えて、スーパーアップグレードキャンペーンなどを通じて、既存のユーザーに新しいiPhoneを安く提供していける点も競争力の強化につながるとの見方を示した。

このタイミングで新しいプランを発表したいきさつについては「カケホとデジラの提供を開始してから1年が経つ。auではお客様の要望を踏まえて、さらなる検討を重ねてきた。その結果、大きな商品が発表されるこのタイミングに間に合った」と説明した。

カケホプランの加入者数は、全体の何割くらいになりそうか、との質問には「LTEフラットという昔からのプランもまだ根強い人気がある。カケホプランが高い、というお客さんにはそういった選択肢も残している。カケホ、スーパーカケホの加入者と、LTEフラットの加入者が半々くらいになるのではないか」と分析した。

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iPhoneもSIMロック解除可能

石川氏はその後囲み取材にも応じた。“SIMロックの解除を義務化する”という業界共通の方針がとられてから、初めてのiPhone発売となる。これに関してau版のiPhoneもSIMロックを解除する考えか、という質問に石川氏は「他のAndroid端末と同じように、180日で解除する」と回答した。新型iPhoneの価格については「11日中に発表できるかどうか」。また、現行のiPhone 6については「在庫がある限り、値下げして販売を続けるのではないか」と話した。

現在、auのVoLTEに対応したAndroid端末では、3G回線が使えない。新型iPhoneではどうなるのか、との質問には「両方使える。デフォルトでは通話はVoLTEとなる」と回答。スーパーカケホでは、2GBのデータプランを組み合わせられない。この件について質問されると「スーパーカケホと3GBのデータプランを組み合わせても、大手3キャリアの中で最安となる。こうしたことから、お客様のご理解を得られるのではないかと判断した」と回答。ちなみに現在、カケホプランに加入するユーザーの大半は5GB以上のデータプランを選んでいるという。