新モデル「LiveShell 2」は、2011年に発売された初代LiveShellの後継機となる製品。LiveShellには搭載されていたオーディオ入力やアナログの映像入力を省略してデジタル入力(HDMI)に一本化したことで、上位機種のLiveShell PRO並みの機能を持ちながら小型・軽量化と低価格化(直販価格:39,800円)を実現したことが特長となっている。映像配信のクオリティはLiveShell PROと同じで最高720/30p(1,280×720ドット)、音声は最大256kbpsのAAC-LCに対応している。
本体のHDMI端子にビデオカメラを直接接続することで、PCを介さずにライブ配信することもできる。また、LiveShell 2本体がサーバとなって再生用端末から1対1の配信環境を構築できるRTSPサーバ機能や、インターネットに接続することなく特定LAN内でのみ配信可能なローカルモードなども搭載しており、さまざまな形でのライブ配信が可能だ。
インターネット接続は有線LANと無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n/ac)に両対応する。國舛氏は「5GHz帯に対応しているので、ネットワークが混雑しやすいイベント会場などでも、より安定した配信が可能」とメリットを挙げた。
なお、本体に内蔵されるリチウムイオンバッテリは、容量自体は初代LiveShellより少なくなっているが、アナログ入力を排除したことで駆動時間は逆に伸びており、最大約3.3時間の連続配信が行えるという。充電には付属のmicroUSBケーブル付きACアダプタを使用するが、モバイルバッテリの利用も可能という。
LiveShell PROは併売、11ac無線LANアダプタも発売予定
発表会では、LiveShell 2の開発に関わった他のエンジニアも登壇し、それぞれ製品にかける思いが語られた。
外装デザイン・設計を担当した鈴木氏は、「LiveShell 2は、撮影機材と対になって初めて役に立つデバイス。カメラはいろんなプロダクトの中でも洗練されたフォルムを持ったものなので、それに引けを取らないような、それでいて自己主張しすぎず使いやすくなるようデザインした」とコメント。また、電気設計を担当した森田氏は「今回はコストダウンが重要だったので、できるだけ中の構造をシンプルにしながらも、それが機能制限にはならないように設計した。より多くの人に使っていただけると嬉しい」と語った。
タッチ&トライコーナーではLiveShell 2の実機が用意されており、実際に手に取ることができた。前モデルの初代LiveShellと上位機種のLiveShell PROも一緒に並べられておりサイズを比較できたが、サイズ感は初代LiveShellとほぼ同じで、LiveShell PROよりはかなり小さく感じた。
LiveShell PROはアナログ入力が必要なユーザー向けに引き続き販売される。同機では後日オプションとして無線LANアダプタが発売される予定で、それを使用することでIEEE802.11ac(5GHz帯無線LAN)が使えるようになるとのことだ。