――フロンティアメイカーズの海外派遣では、どの国でどんなことをしていたんでしょうか。
行った国は、台湾、香港、フランス、イタリア、スペイン、イギリス、アメリカの7カ国です。お弁当箱って日本の文化じゃないですか。この日本の文化を「こんな面白いもの作ったんだけど、どうだ!」と見せに行きました(笑)。
会場も、展示会のようなちゃんとした会場じゃないです。登山するような鞄ひとつ背負って、XBenを詰め込んで。完全にバックパック状態です(笑)。それで、子どもたちのいる学校や、ママたちの集まる公園に行って「これ、面白いだろう!」と。毎回、なんか変な日本人来たぞ、と話題になりました(笑)。
――クレイジーな奴だったと(笑)。海外の人も驚いたでしょうが、実際XBenの反応はどうでしたか。
実際行ってわかったんですが、海外ではすでに「弁当箱」というワードが浸透しているんです。ランチボックスと近いけど、"弁当ボックス"の方がもっとクールだと。イギリスだとお弁当屋さんまでありました。それもあって、どこへ行っても反応がすごく良いんですよね。
自分が知らないところで、「お弁当箱」はこんなに流行ってるのかと知りました。実際に製品を持って行って、海外での反応を実際に目で見て知ることができたのが、この事業に参加して良かったところですね。メーカーの中にいると、調査データを見ながらオフィスの中だけで考えてしまうことが多いですが、そうじゃなくて、実際行ってみて、現地の人達と会って話しながら改善していく。こういうことをやるべきだなと、多く学ばせてもらった期間でした。
インタビュー後編では、フロンティアメイカーズ育成事業の海外派遣から帰国後、中国での工場巡りを経て実際にUPQの新製品を製造・発表するまでの流れを追っていく。