大型画面の「iPad Pro」が登場か?

iPad製品ラインで大きなトピックになるとすれば、以前より噂されていた大型画面の「iPad Pro」がいよいよ登場する可能性が高まっていることだろう。噂は一昨年あたりからあり、出る出ると言われては延期が続いていたが、タブレット市場の失速を前に、カンフル剤としていよいよ投入が決まったというところだろうか。あるいは最近の、アップルとIBMやシスコの提携でも見られるように、エンタープライズ市場でのiPad需要増を見越して、プレゼンテーションなどの利用価値が高い大型iPadに勝算があると見たのかもしれない。

iPad Proは12.9インチの液晶を採用するといわれており、画面と枠の比率がiPad Airやminiと同程度だと仮定すると、ほぼA4の紙と同程度のサイズになるだろうか。このサイズになると片手で持つのはさすがに厳しそうで、重さも1kg近くなりそうだ。ボディサイズに余裕があるためか、噂ではLightningコネクタに加えてUSB Type-Cまたはmicro USB端子が追加されるという話もある。これはiPadとしては邪道にも見えるが、周辺機器などを接続する必要が出た際には役立つだろう。

スペックについては不明な点が多いものの、ハイエンドな端末だけに性能も最高のものが投入されるはず。Apple A9かその派生CPU(A9X?)が搭載されるだろう。LTEモデルがあれば、LTE Advanced対応になるのはほぼ確定と見ている。

画面解像度が気になるところだが、現行モデルがすでにQXGA(2048x1536)とかなり高解像度であり、画面比率も4:3と、今の流行からは外れている。ここでiPad Proがワイド画面を採用する可能性も考えたが、iPadの良さは4:3という画面比に依拠するところが大きい気がするので、案外解像度はそのままで行くのではないだろうか。

価格はどうなる?

iPad mini 4については現行のiPad mini 3と同等レベルの価格に収まるだろう。問題は新ラインとなるiPad Proだ。主なターゲットがエンタープライズ市場や教育市場であり、iPad air 2より上のモデルということで、価格はWi-FIモデルで700ドル前後~1000ドル前後、セルラーモデルで900~1200ドル前後になるのではないだろうか。

こうなるとMacBook Airとの価格逆転が起きてしまうわけだが、用途が異なることである程度は正当化もできるだろう。もっともタブレット市場の低迷に合わせ、iPadライン全体が価格改定して少し安くなる可能性は残っており、この場合はギリギリで1000ドル弱程度を上限に収まるかもしれない。