ソニーモバイルのAndroidスマートフォン「Xperia」の新機種「Z5」シリーズ3機種が発表された。Z4のインパクトがあまり大きなものではなかったので、Z5には期待がかかるところだ。ここでは、「Xperia Z5」と前モデルである「Xperia Z4」とその前のモデル「Xperia Z3」をスペック面や機能面から比較し、進化した点を探っていきたい。
Z4はBluetoothでハイレゾオーディオデータの転送が可能なLDACに対応したものの、LDAC自体が登場したばかりの規格なので、「普通のユーザーが使うのであればZ3でいいんじゃないか?」という声が僕の周りでもよく聞かれた。
それではZ3からZ4への進化はその程度なのか? というと、実はそれだけではない。その進化はカタログスペックからはわかりにくいものなのだが、これらについては後述する。新機種のZ5が出てきた現在、人々の興味がある最大の焦点はZ5がどう進化したのか。だろうとは思うが、Z3からZ4への進化を知らずして、Z4からZ5への進化を正しく理解することもできないだろう。
外観をチェック
まず、ボディサイズなどを比較してみよう。
機種名 | Xperia Z5 | Xperia Z4 | Xperia Z3 |
---|---|---|---|
サイズ | 高さ約146mm×幅約72mm×厚さ約7.2mm | 高さ約146mm×幅約72mm×厚さ約6.9mm | 高さ約146mm×幅約72mm×厚さ約7.3mm |
ディスプレイ サイズ |
5.2インチ | 5.2インチ | 5.2インチ |
ディスプレイ 解像度 |
1,080×1,920ピクセル | 1,080×1,920ピクセル | 1,080×1,920ピクセル |
重量 | 約154g | 約144g | 約152g |
防水/防塵 | IP68 | IP68 | IP68 |
Z3からZ4では、微妙に薄くなり、8g軽量化された。側面やコーナーのメタルもより輝きを増しており、スタイリッシュさをあげている。
とはいえ、これによって、ボディ内の空気容積も減っているはずで、クーリングという面ではマイナスだ。後述するようにZ3からZ4ではプロセッサも高性能化しているので、発熱が上がってもおかしくはない。その影響か、Z5のボディサイズと重量は、ほぼZ3と同程度に戻っている。さらにZ3、Z4ではボディのサイドがラウンド形状になっていたのに対してZ5では側面がフラットな形状になり、同じボディサイズでもボディ内の空気容積が増え、クーリングにはより有利になっている。
さて、ボディサイズが大差ないことからもわかるようにディスプレイサイズもZ5では拡大されておらず、5.2インチのままで解像度も1,080×1,920ドットだ。これはZ3から変わっていない。また、防水防塵に関しても、Z3からZ5までIP65/68相当なので、変わらない。