PCもオリジナルを作りたい。GeForce Garageの見本を超えろ
NVIDIAは、PC自作のGeForce Garageとして出展し、3つの自作PCを展示していた。うち2つは、「元店員M氏」で有名な森田健介氏が作成した「NISSAN GR-R R35風PC」と「新型山手線車両風PC」だ。既存のPCケースを使わない、あるいは大幅に改造したこれらを「Mod PC」と言ったりもするが、ちょっとやそっとではマネできない作品として仕上がっている。
森田氏の作成した新型山手線車両風PCは2つのケースを使用し、片方はPC本体、もう片方はディスプレイ兼バッテリだ。電源のないところでも、短時間(30分程度とのこと)だが使える。PC側のサイドにはアクリルドアが装着されており、温度が上がると自動的に開いて放熱性を上げるというギミックがあった。
森田健介氏が作成した「NISSAN GR-R R35風PC」。PCケースを使わずにPCを作るのが森田氏の得意とするところで、過去にも多くの作品を生み出している |
こちらは先月発表になったばかりの新型山手線車両風PC。手前がPC本体で、LEDヘッドライトと行先表示板風ステータスモニター、そして自動ドアが付いていて、よくよく見ると正面に連結器風パーツも |
NVIDIAが作成したのは、同じく新型山手線車両風PCだ。製作にあたったNVIDIA Japanテクニカルマーケティングエンジニアの矢戸知得氏によると、「山手線車両風にしたのは、山手線の緑がNVIDIAのコーポレートカラーと同じであること」「新型山手線が紙の中吊り広告を排して液晶ディスプレイにしたことで、GPUの表現力が期待できるため」という。
くしくも、森田氏作とNVIDIA作の新型山手線車両風PCには、両方ともiPadの液晶を流用したフロントディスプレイが装着されており、本体だけでもかなりの表現力を見せた。さらにNVIDIA版は電車のフロントを模したフタを用意し、このフタを閉めるとヘッドランプ(未完成)と行先表示板風になるという。フロントパネルはPCケースを改造したものではなく、3Dプリンタで作成したオリジナル品だ。フロントパネルの説明を兼ねて展示していた試作2号は、フタが跳ね上げ式に改良されていた。
矢戸氏によると「二カ月間、週末を全部使った」そうだ。単なるPC自作とは比較にならないほどの手間はかかるが、完成したときの気分は最高だろう。