複数OS/デバイス間での「すれちがい通信」も可能に

近接情報発見ときいて、筆者が最初に思い浮かべたのはニンテンドーDS/3DSの「すれちがい通信」だ。基本的な理解はあまり間違っていないようで、Wi-Fi Awareでは周囲から提供できるサービスがある端末を探すと同時に、自らも提供できるサービスを告知する。ここでいう「端末」とはクライアントでも、アクセスポイントでも構わない。利用できるサービスが見つかれば、そこから先は通常のWi-Fi接続(ピアツーピアのWi-Fi Directを含む)に切り替える。

利用法としては観光地や美術館等で広告や地域情報を通知したり、スタジアムやコンサート会場でのコンテンツ配信、待ち合わせ時に互いの位置を知らせる、スマートフォン同士での対戦ゲームのマッチングなどが挙げられていた。コンテンツの表示についてはオプトイン/オプトアウト式で望まない情報を表示しないといった仕組みが用意されるという。

Wi-Fi Allianceによる利用イメージ。電車のなかで近くの車両にいる相手を見つけて大戦のマッチングを行ったり、美術館で作品の前に立つと、作品の説明アプリを起動するよう促されるといったシーンが想定されている