既報の通り、ピクセラは8日にMac向けとしては国内初のDTCP-IPサーバー機能とトランスコーダー内蔵による15倍記録に対応した「StationTV USB接続 テレビチューナー:PIX-DT195」を発表した。これに合わせて都内で記者説明会を開催し、製品の概要について解説した。

新製品となるStationTV「PIX-DT195」

ピクセラは、2002年から2009年まで毎年Mac向けのテレビチューナーを発売していたが、2010年からはスマホ向け製品に注視していたこともあり、新製品の開発が止まっていた。しかし、PC市場においてここ数年で、Macのシェアが増加していることから、新製品の投入を決めたという。

ピクセラはMac向けテレビチューナーに関して、2002年より2009年まで毎年製品を発表していた

2009年に発売した「Capty TV Hi-Vision」では3波に対応した

しかし。2010年以降はほかの分野に向けた製品開発に注力ということで、Mac向けに新製品が提供されなかった

新製品が提供されていない間にも技術の蓄積が行われ、Macのシェアも再び高まってきた

新製品の「StationTV PIX-DT195」は、2009年に発売した「Capty TV Hi-Vision」が持つ3波対応、録画予約、外付HDD録画、BD/DVD書き出しといった特徴はそのままに、最大15倍録画やワイヤレステレビ、DTCP-IP配信、新番組表への対応といった機能を新たに盛り込んだ。

PIX-DT195の主な特徴。左側が従来からの特色で、右側が新機能だ

従来からあった機能のうち、地デジ/BS/CSの3波受信とBD/DVDへのムーブ機能は業界で唯一の機能だという

15倍録画は従来製品が放送データのまま録画していたのに対し、トランスコードLSIを新型にすることにより、従来同様の無圧縮録画に加え、約1/2、1/4、1/8、1/15のH.264圧縮記録に対応した。これによりストレージの少ない機種でも十分な録画時間が確保できたという。

トランスコード保存が加わったことで録画時間が非常に長くなった。ゲストの小寺さん曰く「SSD化でストレージサイズが小さくなった」。従来通りのBR画質を含めて5通り用意される

また、スマホやタブレットからの屋内リモート視聴と、DTCP-IP配信に対応し、家じゅうどこからでも番組を視聴できる。さらに外部ディスプレイ出力も可能となっている。

そしてUI面では、同社がスマートフォンやタブレット向けアプリで提供する「フリックカード選局」をMac向けでも採用する。なお、ソフトウェアはパッケージ内に含まれておらず、ピクセラサイトからダウンロードしてインストールする必要がある。

番組表はわかりやすくなっている。データは放送波から得ているので、当日を含めた8日分を保持する。PCのパフォーマンスが高いのでサッと表示される

DHCPディスプレイを使えば外部ディスプレイでも表示可能なのでMac mini/Mac Proでも利用可能となっている

発売中のワイヤレスチューナーがXbox Oneに対応

また、現在発売中のワイヤレステレビチューナー PIX-BR310Wのサポート範囲が広がり、Xbox Oneからの操作が可能となった。ソフトウェアは7月15日からXboxストアより無償で提供するという。

ワイヤレステレビチューナー「PIX-BR310W」Mac用だけでなく多くのプラットフォームにへ対応する。UIがグッドデザインの受賞にもなっている

次のターゲットになったのはゲームプラットフォーム

なぜXbox Oneなのかというと、Xbox Oneではゲームをプレイしながら番組を視聴できる機能を備えているため。ただ、記者説明会の後に行われた一般ユーザー向けイベントでは、「PS4にはtorneがあるから」とポロっと漏らしていた

PIX-BR310Wはもともとスマホ・タブレットで家庭内やリモート(有償ソフトが必要)でテレビの視聴、録画予約・再生が行える製品で裏番組の録画にも対応している。今回の追加によりWindos 8.1/Mac/Android(KindleFire含む)/iOSに加えてXbox Oneと豊富な機種に対応するようになった。

対応OSの一覧。Mac(OS X)/Windows 8.1/iOS/Android/Kindleと幅広く対応することができた

Xbox Oneへのテレビチューナー接続としては、日本初の対応製品となる。Xbox Oneのコントーローラーだけでなく、ボイスコントロールやKinectによるゼスチャーコントロールでも操作できる。

Kinectを使ったハンドジェスチャーにも対応

こちらのUIはXbox Oneの流儀に合わせたものとなっている