Mozillaは、7月2日(現地時間)にFirefoxの新バージョンとなる「Firefox 39」をリリースした。本来は6月30日の予定であったが、少し遅れたようである。前バージョンの38では、ポケットやリーダーモードを搭載した38.0.5がマイナーバージョンアップとして、リリースされている。したがって、今回のバージョンアップは、38.0.5からとなる。まずは、アップデート作業から行おう。メニューの[ヘルプ]→[Firefoxについて]を開くと更新が行われる。[Firefoxを再起動して更新]をクリックする(図1)。
新規に、Firefox 39をインストールする場合、FirefoxのWebページからインストーラーをダウンロードする(図2)。
[無料ダウンロード]をクリックし、保存したファイルをダブルクリックして、インストールを開始する(図3)。
特に難しいことはない。画面の指示通りに進もう。以降で、Firefox 39の新機能や変更点を見ていこう。
Firefox 39の新機能
Firefox 39の新機能と変更点であるが、以下の通りである。
- Helloの通話のURLをSNSにシェアできるように
- Silkプロジェクト:アニメーションとスクロールがより滑らかに(Mac OS X)
- Webアクセシビリティ:ARIA 1.1の'switch'ロールをサポート
- セーフブラウジング機能のうち、ファイルダウンロード時のマルウェアからの保護が有効に(Mac OS XとLinux)
- Unicode 8.0の肌色絵文字がサポート
- SSLv3通信のうち、安全でないものへのサポートを終了
- ホワイトリスト中にあるホストを除き、RC4が利用不能に(このホワイトリストは一時的なもの)
- ダウンロードファイルに対するマルウェアの検知機能が、Macの標準的なファイル形式に対応
- 破線の描画スピードが向上(Mac OS X)
Helloの通話のURLをSNSにシェアするには、まず、Firefox 向けサービスから使いたいSNSを有効にする(図4)。
その後、Hellow通話を開始し、[URLを共有]ボタンをクリックすると、SNSが表示されるので、そこから選択すればよい。
HTML5関連、開発者向けの新機能は、以下の通りである。
- List-style-typeの値に文字列が指定可能に
- CSSトランジションとアニメーションのカスケーディングが、現在の仕様に
- Fetch APIが有効になり、Dedicated/Shared/Serviceの各Web Workerのネットワーク通信に利用できるように
- <link rel="preconnect">が実装され、通信の可能性をブラウザに示すことが可能に
- CSS Scroll Snap Pointsをサポート
- DOMインスペクタで、ノードをドラッグ&ドロップで移動可能に
- Webコンソールの履歴が、ツールボックスを閉じた後も保存されるように
- 3次ベジェツールチップが、CSSアニメーションで利用できるタイミング関数を一覧表示するように
- オフライン時に、localhostへのWebSocket通信が可能に
修正点は、以下の通りである。
- IPv6のIPv4へのフォールバック性能が向上
- ダウンロード中に HTTP 1.1での転送が切断されたことを検知すると、ダウンロードが完了したと表示されることがある不具合の修正
- セキュリティ状態の表示が、以前に表示していたページに起因するコンテンツのロードを無視するように
- Helloの通話ウィンドウが表示されないことがある不具合の修正
- NSSを3.19.2に更新