1年の中でも特に湿気に悩まされる梅雨のシーズンは最も布団ケアが必要になる季節。布団クリーナーを取り上げた前回に引き続き、今回もこの時期に知っておきたい布団ケアの基礎知識と、布団ケアに便利な家電製品を紹介したい。

前回の記事はコチラ
梅雨本番、知っておきたい布団ケア - 布団クリーナー編

布団乾燥機を導入する意義

前回紹介した布団クリーナーに続き、布団ケア家電として紹介したいのは「布団乾燥機」だ。布団クリーナーは、布団に付着したハウスダストを取り除くのを主な目的とする。これに対して、布団乾燥機は読んで字のごとく、布団を乾燥させることが目的の家電だ。

新カテゴリーの布団クリーナーとは異なり、以前から存在する布団乾燥機だが、冬から春にかけてピークを迎える花粉や黄砂、PM2.5といった微粒子対策としてだけでなく、天候不順で外に布団を干せず、湿度も高い梅雨時~夏場にも重宝する。

ダニの生息に最適な条件は、気温25℃、湿度75%前後といわれており、梅雨時は最も活発化する季節。逆に、湿度50%以下では生息できなくなると言われており、木造住宅が主流だったかつては、冬場になるとダニはほとんどが死滅していた。

しかし、昨今の住宅は気密性が高く、年間通して、ダニにとっても快適な環境を維持できてしまう。ダニが死なずに冬を越してしまい、気温が上がる春先以降、一気に増殖してしまうおそれがあるのだ。さらに、ダニは「温度50℃以上で20分以上」という環境で死滅するともいわれているが、実は天日干し程度では、日の当たらない内部にダニが逃げ込んでしまうだけで、完全に死滅させることは難しい。

ダニやダニの死がい、フンをいくら駆除しても、布団内部に生き残っている限り、いたちごっこになってしまう。火元を断つためにも、現代の住環境では布団乾燥機を積極的に導入したいところだ。

気象庁によれば、関東の梅雨明けは7月21日頃とのこと

布団乾燥機って何をするためのもの?

現在発売されている布団乾燥機に共通した機能は、その名のとおり布団を乾燥させる機能に加えて、「ダニモード」などのダニ対策機能と、主に冬場の使用を想定した就寝前の温め機能。布団乾燥機能は、冬向けと夏向けのモードに分かれている場合が一般的で、夏モードは熱風を送った後に常温の風を送り、布団内の熱を冷ますため、運転時間が長くなる。ダニ対策は、ダニが死滅する50℃以上の高温設定で、100分前後の運転を行うパターンが主流だ。このほか、アタッチメントなどを用意して、靴乾燥などに対応するものもある。

また、布団乾燥機はマットレスの有無によって大別される。一つは布団とほぼ同じサイズのマットレスを布団の間に挟み込み、マットレス内部に熱風を充満させて全体をくまなく効率的に乾燥・加熱するタイプのもの。もう一つはマットレスを使わずに、送風口を布団の間に直接差し入れて使用するタイプのもの。また、両用できるタイプのものも存在する。セットが簡単なマットレス不要タイプのほうが手軽で便利だが、セッティングが面倒なマットレスタイプのほうがムラなく熱を行き渡らせることができるというメリットもある。

今回紹介するのは現在発売中の布団乾燥機3製品。それぞれ主な特徴を次ページにまとめたので、自身の環境や条件に合った一台を選ぶ際の参考にしてほしい。