機能面での改善も多数
インタフェースの変更に目を奪われがちだが、OS全体の機能や使い勝手も大きく改善されている。たとえばスクリーンロックの画面には通知が表示されるようになり、電話やカメラアプリを直接起動するボタンが追加された(これはUIによってはすでに実現している機種もある)。通知センターも改良され、たとえば通話関連の通知も作業を中断せずに確認できるようになっている。
このほか、 「マルチタスク」が「マルチアクティビティ」に変わり、タスク切替えの際にChromeのタブも同時に選べるようになっている。
システム全体にかかわる大きな変更点のひとつに、マルチユーザーサポートもある。これはAndroid端末で複数のユーザーを設定し、ユーザーを切り替えることで、環境を丸ごと変えられるというもの。ユーザーが変わればブックマークや音楽のライブラリ、共有していないフォルダーのファイルなどはアクセスできないため、丸々新しい環境として利用できる。家族で1台のタブレットを共有するときに便利な機能だ。
また、いちいちユーザーを作らなくても、ゲストアクセスも可能なので、スマートフォンを他人に一時的に使わせるときにもプライバシーを守れるようになる。
Android 5.0では4.xと比べ、バッテリー持続時間が大幅に改善すると言われている。実際には機種ごとの装備や特性、使用状況により変動するが、最大で90分もの延長だと言われており、バッテリー消費の多いユーザーにとっては朗報だ。
このほかにも、Android 4.4でロックされていた、アプリからSDカードへのアクセス制限が撤廃され、写真やデータの書き込みが可能になるなど、改善点は多岐にわたる。とはいえ、基本的にその方向性は使い勝手を改善し、ユーザーの利便性を高めるものだと言っていいだろう。