今秋からの日本国内参入を予定しているNetflixは、フジテレビとオリジナルコンテンツ制作で合意に達したと発表した。第1弾としてリアリティーショー「テラスハウス」の新作と連続ドラマ「アンダーウェア」を制作、グローバルで配信を行う。当初Netflix向けに独占配信を行い、その後地上波、動画配信「FOD・フジテレビオンデマンド」でも配信を行う予定。Netflixの国内での利用料金、サービス開始日は未定のまま。
テラスハウスの新作「TERRACE HOUSE NEW SEASON COMING(仮)」は、シェアハウスで同居する男女の模様を描いたリアリティーショー。6月17日から世界中で出演者の募集を行ってキャストを決定する。全18話の予定。
アンダーウェアは英題が「Atelier」となり、「下着業界で働く女性のサクセスストーリー」(フジテレビジョン常務取締役・大多亮氏)だという。キャストは現時点では未定で、全13話になる予定だ。
いずれも制作はすべてフジテレビが行い、著作権もフジテレビが所有する。Netflixは配信権を購入する形で、出演者や使用曲など、すべての契約はグローバルでの配信を前提としたものとする。各番組の制作費は「地上波の番組制作費と同等」(同氏)だという。
Netflixでは基本的に同社がサポートする50カ国で配信できるが、各市場に向けて字幕がいいか、吹き替えがいいかなどのローカライズの関係もあり、どの規模での配信になるかは決まっていないという。「アンダーウェア」の英題を「Atelier(アトリエ、仕事場)」としたのはNetflix側で、海外での配信向けにはそれが適していると判断したとのことで、少なくとも英語での配信は行う方針のようだ。
Netflix日本法人のグレッグ・ピーターズ社長は、「(テラスハウスが)日本で大ヒットした番組でファンも楽しみにしている。日本の素晴らしい番組を世界に発信していく大きなチャンス」と強調する。
Netflixでの配信に続いて、地上波やFODなど「あらゆるメディアを使って多くの人に見てもらいたい」(大多氏)としており、特定のメディアに依存しない展開を行う予定。この2番組以外にも「ちょっとジャンルの違う、“え、そうきたか”という企画も準備中」と大多氏は話し、さらなる展開も示唆した。