【今回のレシピ】
- 2013年に購入したiPad mini 2(という名称に変わったiPad mini Retinaディスプレイモデル)
- iA Writer Pro + iCloud Drive
- Microsoft Universal Keyboard もしくは Apple Wireless Keyboard
- SlateGo
ワークフローが便利なiA Writer Pro
原稿を書くとき、以前は、話の流れを決めて、資料を集め、文字を書くことに集中するというスタイルを採っており、そこでアウトライン作りと「紙幅」を感じながら書けるテキストエディタを探していたところ、iA Writer Proというアプリに出会いました。このアプリはMarkdownに対応していて、シンプルな記法で構造化した文書を作ることができます。このMarkdownは割と便利で、例えばブログサービスのTumblrやWordPressでも利用できるので、使えるようになっておきたいところです。HTMLだけでなくMicrosoft Word形式で出力することもできるため、納品にも便利! そのままだと、謎の連続したシャープ(#)や括弧が付いていて、わけがわかりませんが。
Markdownと並ぶ有効な機能が、「モード」。これが、筆者の文章執筆のスタイルにぴったりなのです。まずは「Note」。テーマカラーは緑です。アウトライン作りや情報収集の結果を貼り付けて、文章を書き始める準備をする状態です。次に「Write」、青。今現在のように、Noteで作ったアウトラインと資料とで、文章を書く作業。続いてピンクの「Edit」。書き上げてから編集や校正などを行います。筆者はこの3つを使っていますが、もう一つはエディタ上から編集できない読むだけのモードである「Read」があります。カラーは黒です。ファイルのリストは前述の通り色分けされるため、どの原稿がどのプロセスにあるのか、ということが一目でわかり、便利、というわけです。
キーボードがモノを言う
実はこのiA Writer Proは、iPhone/iPad両対応のiOS版の他に、Mac版もリリースされており、筆者はMacで先に使い始めました。保存はiCloudとDropboxに対応していますが、iA Writer Proの作業ファイルはiCloud Driveに置いています。その理由は、Handoffです。iCloud Driveで同期していると、Macで書いていた原稿をiPhoneやiPadのiA Writer Proにそのまま引き継いで編集を続けることができるのです。
例えば、Noteの段階ではMacでブラウザなどを駆使して情報収集をしながら資料を作り、Writeの段階になったらiPadで持ち出して、どこかリラックスできるところで書く、という流れが実現できるのです。ただ、原稿執筆はテキストエディタの快適さだけがポイントではありません。最大のストレスは文字入力用のデバイスです。当然この原稿も、ここまでのところ、iPad mini 2の画面に表示されるソフトウェアキーボードでは1文字も入力していません。筆者とて、多分1段落くらいで脱落するでしょう。
そこで外付けキーボードが必要となります。
今回はApple純正のBluetoothキーボードをiPad mini 2にペアリングして使っています。iPad mini 2にはスマートカバーを装着し、自立させて使っています。キーボードは十分タッチタイピングに対応する使いやすさがあり、指が絡まったり、なんのキーを押しているのかわからなくなることはありません。ただし、日本語変換は、普段使い慣れたATOKを外部キーボードでは利用できないという制約があるため、iOS標準のものを使用しなければなりません。しばらく使っていませんでしたが、iOS 8とOS X Yosemiteからは速度も精度も向上しているように思います。気は利かないが、実用の範囲内、といったところでしょうか。