高精細2560×1440のIGZO液晶を採用
パッと見、どこにでもある昔ながらのモバイルノートとしか思えない「LB-J550X-SSD」。だがそのシンプルな筐体が備えるスペックは最新というにふさわしい。一見してわかるのが、2K(2560×1440)もの解像度を誇るIGZO液晶ディスプレイだ。その解像度が実現するデスクトップ領域は広大で、13.3型のディスプレイで100%表示にすると、細かすぎて文字が読めなくなるほど。実際には、[コントロールパネル]にある[デスクトップのカスタマイズ]、[ディスプレイ]項目の[テキストやその他の項目の大きさの変更]を選択して、拡大率を変更しながら実用バランスを探ることになるだろう。100%、125%、150%、200%のデスクトップ画面を用意したので、参考にしてほしい。
省電力な第5世代Coreプロセッサ"Broadwell-U"
この高解像度ディスプレイを駆動させるために、CPUにも最新パーツを採用。搭載されているモデルは、まだ発表されて間もないノートPC向け第5世代インテルCoreプロセッサ"Broadwell-U"ことCore i5-5200Uだ。2コア4スレッドのミドルレンジCPUとなり、動作クロックは2.2GHzで、ターボ・ブースト機能利用時には最大2.7GHzまで上昇する。また内蔵グラフィックスがインテル HDグラフィックス 5500となり、GPU性能が向上していることもトピックだ。メモリはDDR3-1600で、容量も8GBと十分。Windows 8.1、Windows 7、どちらのOSを選んでも当面はメモリ不足に陥ることはないだろう。
CPU-Zで確認したインテルCore i5-5200U。ターボ・ブースト機能によって動作クロックが最大2.7GHz付近まで上昇する |
内蔵グラフィックスがインテル HDグラフィックス 5500となってGPU性能が向上 |
規格の壁を越えた圧倒的な速度を体験できるM.2 SSD
そして「LB-J550X-SSD」のモデル名からもわかる、もう一つの注目ポイントがストレージだ。シリーズ最上位モデルとなる本機は、M.2コネクタでPCI-Expressに接続されたSSD「Samsung SM951」256GBモデルを搭載している。SATAというボトルネックから解放された最新SSDは、HDDはおろか従来のSSDをも軽々と超える速度を実現している。「CrystalDiskMark」の数値を見れば、その速度を実感できることだろう。
「CrystalDiskMark」の結果は、もちろん優秀。SATA3接続のSSDの場合、シーケンシャルの値が500MB/s強で速度が頭打ちとなるが、本製品はM.2接続となるため、700MB/s強の速度を実現している |
ベンチマークで見る「LB-J550X-SSD」の実力
最新CPUを搭載した「LB-J550X-SSD」の性能を、各種ベンチマークテストで確認しておこう。まずはWindows動作の指針となる、「Windowsエクスペリエンス インデックス」のスコアの計測結果だ。CPU内蔵グラフィックス機能を使用しているため、グラフィックス2項目こそ低めだが、省電力CPUながらもプロセッサは7.3というスコアが確認できた。そしてプライマリディスクは堂々の8.3。モバイルPCながらも、まったくストレスのないきびきびとした動きを実感できるだろう。またPCの総合的な性能を測る「PCMark8」も優秀だ。ベンチマークが終了するまでの時間も30分強と短く、ストレスのない作業が行えるだろう。
Windowsエクスペリエンス インデックス スコア | |
---|---|
プロセッサ | 7.3 |
メモリ | 7.5 |
グラフィックス | 5.4 |
ゲーム用グラフィックス | 5.6 |
プライマリディスク | 8.3 |
Futuremark PCMark8 Home conventional 3.0 | |
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Your Home conventional 3.0 Score | 2230 |
Web Browsing - JunglePin | 0.401 s |
Web Browsing - Amazonia | 0.165 s |
Writing | 5.71 s |
Photo Editing v2 | 0.789 s |
Video Chat v2 / Video Chat playback 1 v2 | 30.0 fps |
Video Chat v2 / Video Chat encoding v2 | 132.0 ms |
Casual Gaming | 25.8 fps |
Benchmark duration | 34min 2s |
2560×1440のディスプレイはゲームで活かせるのか?
最後に、"Broadwell-U"が内蔵する最新のGPUコア「インテル HDグラフィックス 5500」が、2560×1440という高解像度において、どこまで利用できるか確認しておこう。まずは3D処理能力を総合的に計測する「3DMark」を試してみたが、新型とはいえやはり少々厳しめのスコアが見て取れる。とはいえ、「Sky Diver」までのスコアはひとまず健闘といっていいだろう。
国産MMORPGの定番タイトル「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」を試した結果は以下の通り。2560×1440環境での3Dゲームはやはり荷が重いようで、標準品質でも"設定変更が必要"という結果となった。1920×1080でもなかなか厳しく、ファイナルファンタジーXIVクラスのゲームの場合は、1280×720まで解像度を下げたほうが無難だ。よりGPU負荷の小さい「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」では、フルHDの標準設定でも"普通"という評価となる。一昔前の3Dゲームなら、十分に遊べる実力がありそうだ。
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編 | ||
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設定 | スコア | 評価 |
1280×720【標準品質(ノートPC)】 | 4142 | 快適 |
1280×720【高品質(ノートPC)】 | 2579 | やや快適 |
1920×1080【標準品質(ノートPC)】 | 2138 | 普通 |
1920×1080【高品質(ノートPC)】 | 1273 | 設定変更が必要 |
2560×1440【標準品質(ノートPC)】 | 1263 | 設定変更が必要 |
2560×1440【高品質(ノートPC)】 | 739 | 動作困難 |
「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.10」1920×1080【標準品質】 |
ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.10 | ||
---|---|---|
設定 | スコア | 評価 |
1280×720【標準品質】 | 6091 | 快適 |
1280×720【最高品質】 | 4485 | 普通 |
1920×1080【標準品質】 | 3319 | 普通 |
1920×1080【最高品質】 | 2378 | やや重い |
最新スペックで、定番ノートPCの使い勝手が復活!
一目見た印象は、なんの変哲もない、昔ながらの懐かしさを感じさせる「LB-J550X-SSD」。長い間使用されてきたインタフェースの数々は、古くからのPCユーザーにしっくりとなじむものだ。しかし、その中身は最新の第5世代Coreプロセッサ「Core i5-5200U」を搭載し、M.2 SSDに対応、2560×1440という高解像度ディスプレイを備えるという申し分のないハイスペックとなっている。また、13.3型という容易に持ち運びが可能で、しかも実用性の高い13.3型というサイズが、実にちょうどいい。このスペックならば、ミラーレス一眼デジカメなどと共に持ち運び、撮影した高解像度の写真をその場で現像するといった使い方でも、まったくストレスなく編集作業が可能だろう。
マウスコンピューターが目指した"古き良きモバイルノートPC"は、「最近の薄型ノートよりも昔のノートPCのほうが使いやすかったかも?」と感じるユーザーや、外見よりも実用性と使いやすさを重視するビジネスマン、さりげなくハイスペックを持ち運びたいクリエイターなど、多くのユーザーにオススメできるスタンダードな一台といえそうだ。
※ここで紹介した各パーツは、今回試用した機種のものです。出荷時にメーカー、型番などが変わる可能性もあります。ご了承ください。
標準スペック
メーカー | マウスコンピューター |
---|---|
型番 | LB-J550X-SSD |
ディスプレイ | 13.3型WQHD&IGZO液晶(2560×1440) |
CPU | インテル Core i5-5200U |
メモリ | 8GB PC3-12800 DDR3L SO-DIMM |
M.2 SSD | 256GB Samsung SM951シリーズ(M.2規格/PCI Express x2接続) |
光学ドライブ | - |
グラフィックス | インテル HDグラフィックス 5500 |
OS | Windows 8.1 Update 64ビット |
LAN | ギガビット(10/100/1000)LAN、IEEE802.11 b/g/n対応無線LAN |
インタフェース | USB 3.0×1(左側面×1)、USB 2.0×2(右側面×2) |
サイズ | W326×D231×H23.6mm(折り畳み時) |
重量 | 約1.4kg |
バッテリー駆動時間 | 約6.3時間 |
価格 | 119,800円(税別) |
上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。
価格・構成については、2015/4/30(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。