4月28日、NTTドコモは都内で2014年度の決算報告を行った。減収減益ではあったものの、今後の通信事業のロードマップや、通信事業者という枠から飛び出して新たな分野への進出を示唆する発言もあるなど、興味深い内容となった。
発表会にはNTTドコモの加藤薫代表取締役社長らが出席し、決算報告と事業運営方針の発表と、中期目標に向けた新たな取り組みという二段構えの内容となった。
まず2014年度の決算については、営業収益・営業利益とも前年度比で減収・減益となったものの、新料金プランの契約数は約1800万弱、純増数は前年度比2.2倍の349万契約、スマートフォンの利用数も前年度比で1.2倍となる2875万契約となるなど、オペレーションについては大幅に改善したことをあげた。
スマートフォンの利用数は前年同期比440万契約 増(+18%)、LTEの比率も79%から92%と大幅に増えており、利用者も確実にLTEに移行していることがうかがえる。ちなみにVoLTE対応端末は15機種・700万台を販売済みとのこと |
事業全体としては、通信事業が大幅な減収・減益であるのに対し、スマートライフ事業やその他事業(スマートライフ領域)がプラスに転じており、あらたな事業の柱として着実に成長していることがうかがえる。
また、「ドコモ光」が3月末時点で23万件と順調な契約数を集めていることも明らかになった。工事の遅れでようやく申込者の半数を超えたところだということだが、上位料金プランへの移行や新規契約の獲得、また6割のユーザーが家族を含めたシェアパックを選択することで、既存顧客の維持(リテンション)という点でも効果があるとしている。
2015年度は2014年度の減益要因がなくなることに加え、さらなる効率化を推進することで増収増益に転じるとともに、LTE-Advancedでは300Mbpsのサービスを開始するなど、さらなる成長に向け「結果にこだわる年」と位置付けた。