米Googleが4月22日(現地時間)にも携帯電話サービス参入を発表すると、米Wall Street Journalが21日(現地時間)に報じている。それによれば、米Sprintと米T-Mobile USAの回線を借りるMVNO方式で、使用したデータ通信容量に応じて月額の支払料金が決まる従量制を採用する。大手2社に収れんしつつある米携帯業界において、価格競争を促すのがその狙いとWSJでは分析している。
Googleによる携帯事業参入は今年2015年初頭から噂されており、同社でAndroidならびにChrome事業を率いるSundar Pichai氏が今年3月にスペインのバルセロナで開催されたMobile World Congress(MWC)において自ら認めている。同氏はMWC時点で「数カ月内での正式発表」と予告していたが、WSJの報道が正しければ、それが今月のこのタイミングということになる。
WSJが今年1月に最初にGoogleの携帯事業参入計画を報じたとき、米Sprintと米T-Mobileの回線を利用したMVNOで、業界に競合を促すことが狙いだとしており、同紙の今回の報道でもその部分はそのまま報じている。一方で、MWCの答弁でPichai氏は既存携帯キャリアとの競合は否定しており、このあたりのスタンスはNexusと同様だとしている。Nexusではソフトウェアだけでなくハードウェアも絡めることで、新技術や新しいソフトウェアデザインについてのプロモーションを行っていたが、MVNO参入ではネットワークも含めた統合的なサービスや新機能を随時提供することで、Androidを含むプラットフォーム全体を活性化させる狙いがあるようだ。