GEAR VRの使用感
会場では「白猫VRプロジェクト」など4つのコンテンツがデモとして展示されており、その全てを体験することができた。この手のVRデバイスでの体験は言葉で説明するのが本当に難しく、その没入感は「見ればわかる」としか言いようがない。なので、お近くのGalaxy Shopで体験してもらうのが一番なのだが、筆者が以前体験したOculus Riftの開発者版(DK1)と比べると解像度も向上しており、かなりリアルな映像が楽しめた。首を動かした時の追随性もすばらしく、反応の遅さによる違和感はまったく感じなかった。
サードパーソンビューのアクションゲーム「白猫VRプロジェクト」。会場ではもう少し遠景から見下ろした感じになっていたのでVR効果は少なかったが、この画面くらいに寄れば、周囲を見回して敵の動きやアイテム位置を確認するなどの行為に説得力が出てきそうだ |
ゲームではBluetooth接続のゲームコントローラーを使うほか、視点がそのまま移動方向や照準の指示になったり、サイドにあるパッド部を叩く(軽く触れる)ことでジャンプしたり弾を発射するといった操作も行えるので、立ったり座ったり、回転したりといった自分自身の動作でプレイするゲームも開発できる(側から見ると少々滑稽ではあるのだが)。このあたりは新しいデバイスということで、開発者の斬新なアイデアに期待したい。
気になった点を挙げると、ディスプレイ面までの距離がある程度あるせいか、目の前に直接映像が広がっているというよりは、壁に穴を開けて覗き込んでおり、その壁の厚みが目の前にあるというような、目の前の映像との距離を感じることがあった。これはHMD全体に言える事でもあるのだが、Gear VRでは少し気になることが多かった、という感じだ。もっとも、映像に集中しだすとまったく気にならないレベルなので、それほど重要な問題にはならないだろう。あとはサウンドがヘッドフォン頼りなので、Bluetooth接続のワイヤレスヘッドフォンを、それもVRということを考えるとサラウンド対応のものを併用するのが理想的だろう(コンテンツの対応次第だが)。